人形遣いとプロデューサーの平和な日々（斎宮宗）

15話 ページ17

腹話術の人形...もといマドモアゼルさんの言葉でそうだったと気づき、青葉先輩に分からないところを聞いた。

「青葉先輩ありがとうございます。それではおいとまします。頑張ってください。」

「はい！またわからなくなったらいつでも来てくださいね！」

そう言って出て行こうとすると斎宮先輩が待ちたまえと言ってきた。なんだろうと首をかしげる私をよそに斎宮先輩は衣装縫いながら言った。

「影片。小娘を送りたまえ。出来損ないの人形でもそれくらいはできるだろう。」
はぁいと言席を立って返事をしたのは青葉先輩がみかくんと呼んでいた男の子だった。

私は影片君と来た道を引き返していた。

「それでね、私明星君と氷鷹君と遊木君と衣更君がユニットを組んでいるTricksterの衣装を内緒で作ってるの。」

「そうなんやね！あ、俺衣更くんに行っちゃいそうになるかも...。なるちゃんに言わんように見張っとってって言っとこか...。」

「なるちゃん...？私の他に女子はいないって聞いたけど...。」

「んあっえっとな、なるちゃんは一般的にいうオネェってやつなんよ。でもものすごく話しかけやすいで！」

こうやって沢山話してるけど影片くんはさっきから目を合わせて話してくれない...。私が影片君をじーっと見つめていると影片君がな、何...？と言いながらこっちを見た。その瞳は青と黄色の綺麗な瞳をしたオッドアイだった。

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