自 - 2 - ページ37
根拠の無い大丈夫を信じて、私は頑張って学校に行った気がする。
もうあまり覚えていない。
この頃の私は本当に馬鹿で、 クラスにも居場所がないのに勉強にも全く集中出来ないのに学校に通っていた。
成績が本当に悪くて何度親に怒られたことだろう。
ある日転校してきた女の子と遊ぶ機会がありクラスのLIMEを見てゾッとした。
××が全部裏で手を引いていた。
薄々勘づいてはいたけど信じたくなかった。
全部みんなが知っていたのは××が情報を流していたから。
もうそこから近づけなくなった。
担任の先生は新任だったからこそ、みんな僕に攻撃してきたんだろうな。
もう何もかも嫌で、それでも尚親には学校に行けと言われたから…
『…』
私は初めて、自分の肌に傷をつけた。
学校に行くため?なんでだろう。
全部自分のせいのような気がして罰したかったのかもしれない。
最初は手首で、1周できる傷を作ったり文字を作ったり重ねて切ったり。
手首に飽きたなら二の腕や太もも、ふくらはぎや顔。お腹とか色々なところに赤い線を沢山描いた。
不思議と、切った時はあまり痛くなかった。
お風呂に入ってる時とか、学校にいる時の方がじんじんと滲みていた。
半袖も着れなくなり当時バスケ部に入ってた私は、クラス程ではないとはいえいじめを理由に部活動を辞めた。
そして、私のこの自傷癖が治ることは無かった。
2年の時はクラス替えで新しく出来た友達への不安と、すれ違った時の…僕をいじめたあいつらの顔を見るだけで怖くてトイレに駆け込んでは赤い線を引いた。
3年生の時は受験の不安と2年の時と同じ理由で自傷していた。
理由をつけては、癖を繰り返していた。
貧血で倒れても、僕が落ち着けるものはこんなのしかなかった。
僕が好きなものは貶される。
だから好きなものを必死に隠した。
それもすごく、苦しかった。
高校に入って新しい友達を今度は自分から話しかけて作った。
部活にも入って努力をした。
あんな目に二度と遭いたくなかったから。
でも、僕にはそんなキラキラした世界は無理だった。
上手くいったのは最初の1年間だけ。
そこからはただただ崩壊して行った。
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作者名:稜樹彩葉 | 作成日時:2018年2月1日 7時