ポケモンsv DLC夢【短編集】 (ページ3)

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あのあと結局、数人に捕まってしまってかなり到着に時間がかかってしまった。
今やっと部室前の廊下に入れたところだ。奥に人影がチラついている。よく見るとスグリだ。
『！スグリーッ！』

「あ！A…！」

『はぁっ……っごめん、遅くなって…。連絡も忘れててっ…』

「………。ううん、Aがなんかあったとかじゃなくてよかった。」
急がなきゃ、という焦りに駆られてすっかり連絡するのを忘れていた。
何かあったのかと心配させてしまったみたいだ。

『ほんとごめんね、時間取らせちゃって…』

「いや、ほんといいから…大丈夫だべ。…それより、話…ここじゃなんだし、移動すっか」

『うん』
スグリは優しいなぁ。遅れて連絡も忘れてしまったのに、
いつもと同じような笑顔を浮かべて接してくれる。でも逆に申し訳なくもなる。
そういえば、今どこに向かってるんだろう。

「…ついたべ。」
あ、スグリの部屋に向かってたのか。
スグリが鍵を開けてドアを開けてくれた。入れということだろう。
『お邪魔します』
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「部屋…汚くてごめん…その辺さ座っててくれ。」

『わかった』
とりあえず近くにあったベッドに腰掛ける。汚いというが基本的には整理されていて
まだ全然綺麗だと思う。私の部屋なんて下手するといつのまにか足の踏み場が無くなりかけたりする…
いつでも最低限の整理が出来ているのはスグリの見習いたいところのひとつだ。

「えっと…お茶持ってきたんだけど…置くところなくてわり…」

『全然気にしないよ〜どうせすぐ飲み終わっちゃうし！』

「…そっか、よかった。」

『…ん、ご馳走様！流しの方に置いといたらいい？』

「ほんとにすぐじゃ…うん、流しで大丈夫。」

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『…しょっ。おまたせ！』

「…ん、おかえり」
スグリがクスッと笑った。

「…そういえばさ、Aは…好きな人とか、いんの？」

『好きな人？…みんな大好きだよ？』

「…どういう意味で。」
意味…？友情とかの意味以外になんかあったかな。…あ、家族愛とかあるか。盲点だったな。
…でも、なんで急にそんなこと聞いたんだろ？

『…普通に、友達としてだよ？』

「…じゃあさ、さっきなんでまた今度、って濁したの。アイツが、俺らとは違う好きなの？俺は…俺はそうはなれないの？」

『……え。』
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