白い勿忘草【北信介】 (ページ3)

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北信介という男。
私が彼を好きになるのは早かった。早すぎた。

1年半ばに、私の反対の【北】という苗字の男がいると女子の中で話題になったことがあった。

噂に聞けば、眉目秀麗で頭もよく抜け目がない完璧人間だとかなんだとか。

その時はふーん。としか思っていなかったけど、
ぼーっとしていたクラス会議の時間に勝手に決められた美化委員会でその北信介と一緒になり

彼を知る度にどんどん私は惹かれていった。
自分を持っている、貫いている彼はとてもカッコよかった。

そんな私が恋に落ちたきっかけは、
美化委員の仕事中に趣味を聞いたことから始まった。

「北くんはなんか趣味はあるん？」

北「バレーボールやな。」

「バレーするんや！凄いなぁ！」

北「凄いやろ」

あ。笑った。

綺麗やな、

なんだろう。変な感じ。

あぁ、

これが恋なのか。

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