Sugar Rush３[Shori.S] (ページ15)

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#75 ページ15

《……ねぇ沙絵さんて……私に似てたの？》

私のこの一言に急に黙ってしまった聡に、

今までに感じた事のない不安が次から次から湧き上がった。

しばらくの沈黙の後、聡の発した言葉に更に不安になる。

聡〈沙絵？誰それ？〉

えっ....知らないはずないでしょ？

大事な幼馴染じゃないの？

なんで知らないふりするの？

そんな風にされたら余計疑っちゃうよ。

やっぱり私は沙絵さんの代わりなんじゃないの？って...

でも、聡を責めたら、私達の関係が壊れてしまいそうで、これ以上聞けなかった。

《あれ？私の聞き間違いかな？勝利くんのお姉さんに聞いたんだけど...。ごめんね、忘れてね》

必死に誤魔化す

聡〈Aに似てる子なんて、会った事ないよ？Aみたいに可愛い子、なかなかいないでしょ？笑

てか、勝利の姉ちゃんに会ったんだ？勝利の姉ちゃんめちゃくちゃ美人でしょ？〉

話がそれてほっとした様子の聡。

やっぱりおかしいよ...

でも私は合わせるしか出来ない。

知りたいけど知りたくない聡の過去。

聡〈てか、どこで勝利の姉ちゃんに会ったの？〉

《あ、勝利くん熱が出てバイト休んだから、さっきお見舞いに行ってきたの》

聡〈へぇ勝利が熱？勝利ん家に行ったんだ？〉

わ、やばっ！怒られちゃうかな…。

みんなで行ったんだって伝えなきゃ。

《あ、あのね？私1人で行ってな..》
聡〈勝利んち広いでしょ？凄いよねえ～！大学生であんな部屋に住めてさ！〉

《え？あ、うん凄い部屋だね》

……今日の聡変だよ。

なんかおかしいよ。

いつもなら絶対妬いてくるのに。

サラッと聞き流しちゃって。

てか、何か隠してる？！

絶対何か隠してるよ。

.

電話を切った後も聡への不安は大きくなるばかりで、

不安に押し潰されそうになりながら眠りについた。

.

次の朝突然かかって来た勝利くんからの電話に、

抑えていた不安な気持ちが溢れちゃって、涙が止まらない私。

夕方、勝利くんの家に行く事になった。

教えてくれるかわかんないけど、勝利くんに沙絵さんとの事聞いてみよう…。