109個 ページ18
「……」
『あの、今止めてくんない？』
包帯ワカメの所為でまたマフィアに届け出る事になってから既に二時間は過ぎた。
とっくに日は暮れ、辺りは夜の帳が降り始めている。
「……」
『わわわわっ』
中原さんの時と同じ様に、ブローチにして
拠点前まで来た。
来たのは良い。
良いんだけど…
「……」
『ねえ！僕見つかったらヤバイんだって！！』
如何してマフィアの人って直ぐ元に戻っちゃうの？
あれ？ちょっと自信無くすよ？？
後お願いだから何か喋って。
芥川さん元に戻ってからずっっと無言。
無言で攻撃飛ばしてくるから怖い。
「……何故だ」
『何が！…危なっ！』
「何故探偵社の貴様が僕を運んだ」
『それ彼奴に言ってよ。てか攻撃！止めて！？』
「彼奴…」
『うわっ、と。太宰だってば！』
「！」
彼奴の名前を聞いて漸く黒い布は攻撃を止めた。
やっぱり知り合いだったか。
「…本来ならば貴様如き、八つ裂きにする処だが…
もう力は使い果たした。故に今回は太宰さんに免じて見逃してやる」
『何だそれ…』
外套を翻した芥川さんはそのまま拠点の方へと立ち去って行った。
…少しよろけてるけど、大丈夫かな。
でも流石に僕もそろそろ帰りたい。
ちょっと不安さを感じ乍ら、僕も路地裏の闇へと
その身を滑らせた。
…猫の方が速いからね。
.
◆ ◆ ◆
.
探偵社前まで戻って来ると、正面玄関の前に
ネコが座っていた。
事務所のある四階は煌々と明るく、わいわいやっているのが聴こえる。
打ち上げやってるのかな。
『ずっとここに居たの？』
《さっき。吾輩、少しあの騒音に疲れた》
『なんだ参加してたの。てっきり寝てるかと思ってた』
《……キヨ》
『んー？』
《吾輩、行きたいところがある》
.
◆ ◆ ◆
.
何時もの肩に彼を乗せて、静まり返った住宅街を
歩く。
せっかくの打ち上げに参加しないのはちょっと気が
引けたけど、最近彼とあまり話せてなかったし
何より彼から何かしたい、と要望を出すのはかなり
珍しいから付き合う事にした。
『…そんなに日は経ってないはずなのに。
なんかもう懐かしいや』
《それは吾輩も同じ。だからこそ来たかった》
行き着いたのは、探偵社に入る前に過ごして居た
公園だった。
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闇少女(プロフ) - ありがとうございます！お願いします！ (2018年4月17日 21時) (
レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)
のら猫(プロフ) - あ…あ…ありがとうございます…！( ；∀；)黒蜥蜴！確かに出てなかったです！ザアパルク後ら辺にいきます(*´-`) (2018年4月17日 7時) (レス) id: 92e6776368 (このIDを非表示/違反報告)
闇少女(プロフ) - 黒蜥蜴と絡んでほしいです。更新頑張ってください！ (2018年4月16日 17時) (レス) id: 86db96a001 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のら猫 | 作成日時：2018年4月8日 17時
