バグ大 イケおじ短編集

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服がずり落ちる音に慌てるも遅かった



「っ、着るの手伝ってくれるんじゃなかったんですか」

「こんな姿を目の当たりにして抑えられる訳がないだろう」



そう。張の目的はこれだったのだ



「せっかく着替えたのに……っ」

「男が服を贈る理由なんてそんなもんだよ」



Aが床に落ちた服に気を取られていると近くのソファーへと
運ばれる。雲行きが怪しくなり、慌てて張の肩を押し返すも……



「いけない子だね。プレゼントの贈り主を拒絶しようなんて」

「私は断りましたよ！」

「でも結局受け取ったなら同じだよ」



せめてベッドに、と懇願するAを無視してスカートに
張は手を伸ばした



「何でそんなに意地悪するんですか」



困惑する表情が可愛いから、なんて言えばきっと怒られる。
張はそれを分かっているからあえてその問いかけを無視した



「その可愛い顔。もっと見せてくれ」

「！！」



せめてもの抵抗なのか。Aは腕で顔を隠す



「いいのかい？そんな事をして」

「だって」

「ん？」



全く。何をしても可愛いく見えるのは盲目的になっているからか
それとも……



「可愛い可愛い猫(マオ)……さぁ、言ってごらん」

「……張さんが格好いい、から。見れない」



つまり直視できないらしい。抵抗ではなく、照れているだけだった



「そうか」

「ひゃっ！？」



突然、抱えられて向かったのは寝室。何で今更？とAが
固まっているとあっという間にベッドへ寝かせられた



「気が変わった。やはりここで可愛がる事にするよ」



いつ終わるか分からないのにソファーでなんて可哀想だろう？
なんて優しいのか優しくないのか分からない悪魔のような囁きを
張は口にする

全くそんなつもりがなかったが、Aは無意識にどうやら
煽ってしまったようだ





「A。愛している」



どこまでも甘ったるいその囁きが全ての合図だった





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天王寺組　戸狩　※　リク→←六合会　張　※　リク

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