獅子王組 柳楽 ※ ページ47
*
「まだまだ鍛錬が足りんな」
「す、すみませ……」
「少しは気を張れ。無防備にも程がある」
柳楽の稽古は一際厳しい。例え唯一の女組員であるAで
あってもその指導が緩む事は無かった
「大丈夫っすか。Aの姉貴」
「人の心配をしている暇など無い。次はお前だ」
まだ何も始まっていないのに後ろから阿蒜の悲鳴が聞こえたのは
きっと気の所為ではない
そんな事があったその日の午後……
「柳楽の兄貴？」
「……」
あの柳楽が何と無防備にも寝ていた
流石に寝転がりはしていないけれどソファーに背を預けて
普段より幾分穏やかな表情を浮かべる。それを見たAに
悪戯心が生まれた
＿＿ツンッ
頬に指を当てても起きる気配がない。それに気を良くした
Aの行動は徐々に大胆になっていく
「無防備ですねー」
頭を撫でてみたり耳に軽く息を吹きかけてみたり……ここまで
来ると何をしても起きないのでは？とさえ思う
その考えに至ったAはおもむろに柳楽へ顔を近づける
「(こんなにぐっすり寝てるんだし……)」
＿＿………
「(や、やっちゃった……)」
好奇心に負けてたった一瞬、ほんの少しだけ唇を重ねたAは
すぐに事の重大さに気がついて慌てて体を離した
起こさないようにそっと部屋を後にしようとした……その時
「わっ！？」
それは本当にあっという間の事だった。気がつけばAの
視界には天井と……
「や、柳楽の兄貴」
明らかに不機嫌そうな柳楽の顔がそこにあった
一体、いつから起きていたのか。いや……それよりも自分は
先程何をした？
「無防備なんて一体どの口が言うのだ」
「！」
最初から起きていたらしい
「寝ている間に随分と好き勝手にしてくれたな」
「お、起きていた癖に……」
「何か言ったか？」
すると柳楽はまるであやすように頭を撫でる。その手つきに
Aが気を緩めていると耳元に吐息がかかった
「っ！」
「お前さんがしていた事だ」
確かにそうだ。だけど……
「駄目です……っ」
「少し黙っていろ。見つかったらどうする」
先程とは違う深いそれにAは抗議どころか息をする事さえ
ままならない
「随分と堪え性のない……こちらの方も鍛錬する必要があるな」
やけに楽しげな表情をする柳楽を見て二度と悪戯をしないと
心に決めたAだった
「柳楽の兄貴……っ！」
「こういう時は名前を呼ぶものだぞ」
自宅に連れ込まれたAへの鍛錬が終わるのはいつになるやら……
*
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ぷるん(プロフ) - ゆずさん» 結局浮かばなかったらすいません💦そうですね、リク内容固まっている方からお伺いいただけると助かります (12月11日 18時) (
レス) id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ぷるんさん» それでしたら内容が既に決まってる方から伺っていく方が良さそうですね？🤔分かりました！少し呼びかけ方法変えますので引き続き待機お願いします🫡 (12月11日 18時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - ゆずさん» 続きも気になる展開でした！イケおじはやっぱり素敵で✨年末企画リクに迷いが生じます…イケおじに合いそうなお題さえ浮かべば😭 (12月11日 18時) (レス) id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ぷるんさん» ありがとうございます！補足しますとこの時の大丸さんはまだ夢主に明確な想いを寄せていなくて、事故とは言え約束を反故にした事に対して憤りを感じている設定になっています！🤭 (12月11日 18時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - 大丸さんさっそく読みました！ゆず様のイケおじ……他のキャラでもよくそう思うんですが文字で読むとより格好よさや渋さが伝わってきてすごく好きです😊 (12月11日 18時) (レス) id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず | 作成日時：2023年7月6日 10時
