天王寺組 三國 ※ ページ44
*
「……何回振られたら気が済むん？」
「知りませんよぉ……」
「少し男を見る目を養った方がええで」
「今日の三國さん辛辣……」
たまたま知り合った人物がまさか天王寺組の組長だとは知らなかった
けれど、この良き友人関係にそれはなんの影響も与えなかった
この日もAは片思い中の男性に振られたと泣きながら三國に
電話をかけ、半ば呆れながらもこうしてバーに誘われその愚痴を
語り続けている
「灯台下暗し……っちゅう事か」
「えぇ？」
「すぐ横にええ男おるやろ。それはスルーするんか」
「……何処に？」
三國は軽くため息をつく。組長という立場の人間は何かと忙しい
そんな自分がわざわざこうして時間を作って愚痴を聞く時点で
特別扱いしているのだと何故気が付かないのか
「……もう。こんな時に悪い冗談は止めて下さいよ」
「……」
これならいっその事、眼中にないと言われた方がマシだ
「これ以上泣いとったら店に迷惑かけてまうから場所変えよか」
「……はい」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「ここ何処ですか」
「俺の自宅やけど」
「……はい？」
「ここならいくらでも泣けるやろ」
バーを出て連れてこられたのはなんと三國の自宅だった。これには
流石のAも驚きを隠せない
「私……来ても大丈夫なんですか」
「今更何を遠慮してんの」
恐らくその心配はカタギの自分が来ても大丈夫なのかという
意味だが、それよりも前に三國は危機感を持ってほしかった
「それに心配するのはそこやないで」
「どういう……」
続きが言えなかったのはその唇を塞がれたからだった
「三國さん……？」
「A」
そして再び重なろうとした時、我に返ったAが慌てて
体を押し返そうと手を伸ばすも……
「俺も我慢の限界や」
逆にその手を掴み取られてしまった
「や、止めて下さい」
「何で止めなあかんの？」
「だって」
「友人だから。そう言いたいんか？」
そんな関係は最初から存在する筈もなかった。何故なら……
「俺はずっとこうしたかったんやで」
「三國さん……あの」
「貞治って呼んでくれ」
随分と前からAを欲していたのだから
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぷるん(プロフ) - ゆずさん» 結局浮かばなかったらすいません💦そうですね、リク内容固まっている方からお伺いいただけると助かります (12月11日 18時) (
レス) id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ぷるんさん» それでしたら内容が既に決まってる方から伺っていく方が良さそうですね？🤔分かりました！少し呼びかけ方法変えますので引き続き待機お願いします🫡 (12月11日 18時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - ゆずさん» 続きも気になる展開でした！イケおじはやっぱり素敵で✨年末企画リクに迷いが生じます…イケおじに合いそうなお題さえ浮かべば😭 (12月11日 18時) (レス) id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - ぷるんさん» ありがとうございます！補足しますとこの時の大丸さんはまだ夢主に明確な想いを寄せていなくて、事故とは言え約束を反故にした事に対して憤りを感じている設定になっています！🤭 (12月11日 18時) (レス) id: 69150dbb82 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるん(プロフ) - 大丸さんさっそく読みました！ゆず様のイケおじ……他のキャラでもよくそう思うんですが文字で読むとより格好よさや渋さが伝わってきてすごく好きです😊 (12月11日 18時) (レス) id: 0de05b8548 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆず | 作成日時：2023年7月6日 10時
