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「シッマーそれ何？随分ぼろぼろな女やんか。拾ってきたん？」
軍服の上から、緑色のパーカーを羽織った男がニヤニヤしながら、女を指さした。
その声に、びく、と肩を震わせたものの、女は黙ってコネシマの後をついていく。
「なーなー名前は？俺は、ゾム。ゾム＝ボンベ。」
『A......A＝シビュラ』
です、と最後に付け足して女は顔を上げた。
その顔を見て、ゾムは男にニヤニヤ笑いかける。
「いつも選ばんような、女選んでるやん。趣味変わったん？」
「は？抱くわけ無いやん。こいつは俺の犬やから。」
苛立ちを含めたその声に、ゾムは大笑いする。
「犬が犬を拾ってきたとか、めっちゃおもろいんやけど。」
「誰が犬や。」
更に苛立ちが強まる声がする。
「いいか、A。俺らは契約したんや、お前は俺に忠誠を誓った。お前は俺の盾や。」
コクコク、と震える息をしながら、うなずくAを見て、ゾムはへぇ、と言ってAに近づいた。
「シッマの下なんかやめて、俺んとこ来てや、おもろそうやん。」
「一から仕込みのいらない犬を、誰が手放すと思うか？」
Aの肩に回された腕をほどいて、男はゾムを睨んだ。
行くで、とAにぶっきらぼうに言って、男はスタスタと歩いていく。
ペコリ、と無言で頭を垂れて、Aはその後についていった。
後ろ姿を見つめながら、おもろ、とゾムは呟いた。
(いぬ、わたしは、いぬ。)
先程、男が言い放った言葉をAは脳内で反芻する。
その言葉は、人としてそこそこ高い位置にいた彼女の矜持を壊すには簡単な言葉だった。
眼の前の、男の、いぬ。死ぬまで何でもしなければいけない。
見えない首輪を引っ張られるように、常に一定の距離で、Aは男の後ろを歩く。
男が止まったことに気づかず、Aはどん、とぶつかった。
「痛いねん。」
『あっ、す、みま゛せ゛』
「謝んなや、だるい。」
半泣きの顔になった女の顔を一瞥して、男はドアをノックした。
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2(プロフ) - 蠱毒さん» 大丈夫です！わざわざありがとうございます( . .)" (4月1日 23時) (
レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
蠱毒(プロフ) - 2さん» ありがとうございます。そう言って、いただけて嬉しいです！こみゅーのメッセージの方にパスワードを送っても宜しいでしょうか？ (4月1日 9時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
2(プロフ) - 面白くて続きが凄く気になるのですがパスワードが掛かってて続きを見れません💦良かったら教えてくれませんか？ (4月1日 2時) (レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - とても面白かったです！続きが読みたいのですがパスワードが…教えて貰えないでしょうか、、 (1月11日 1時) (レス) @page50 id: f664205a1a (このIDを非表示/違反報告)
こがしアイス(プロフ) - インクさん» さあ、どうなるのでしょう。続編も是非、お楽しみください。 (2022年8月12日 23時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蠱毒 | 作者ホームページ：@kodomikodoku
作成日時：2022年8月7日 18時
