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女の視界には、死に際には見るのが嫌なくらい、金髪の整った顔立ちの男が立っていた。
「なあ、お前。」
眼の前の男は、そう言って女の顎を乱暴に掴み、自身と視線を合わせた。
そして、値踏みをするように、顔を見回し、それから身体を舐め回すように視線を動かす。
何も言えず、目の前の恐怖に息を荒くする女に、うっさい、と投げかける。
女は口を閉じて、目尻に涙を浮かべ、男を睨みつけた。
「今、ここで抱かれて死にたいか。」
その言葉に、女はふるふると首を横に振り、嫌、と掠れた声で呟いた。
その姿を、じっと見てから、男は口を開いた。
「今から、俺に向かって跪け。そして、何でもします、命だけは助けて下さい、と言え。再び、面を上げたとき、酸素を吸っていたいなら、俺の言うこと聞け。今も、この先も。」
そう言って、男は女の顎を手放した。
意外にも女はすぐに跪き、弱々しく、嗚咽の混じった声で
『何でもします......いの、ちだけは、助けてください。』
と言った。
そんな女の首に、とん、と男は銃口をぶつけて、笑いだした。
「あんた、生きるためならプライドないんやなぁ、おもろいわ。俺の直感、冴えてるみたいや。」
その声に混じって女の耳に入ってくるのは、嗚咽と叫び声。
同僚や部下が、そんな目にあっているのに、女は動かなかった。
「面上げろ。んでもって、泣きやめ。さっきからうっさいねん。まあまあ良い階級居る感じするけど、何、鼻水垂らして泣いとんねん。」
自身を煽る声に耐えて、女は息を整える。
そして、口を開いた。
『彼処にいる部下も、助けてくれますか。』
「助けると思うか？」
冷たい声に、女の瞳は見開かれた。
「窮地に陥って、部下を助けるわけでもなく、敵に面下げてるような弱虫なのに、全員助けてくださいって言うん？残念やけど、俺は慈悲深くないで。ほんで、ここには全員掃討の命令がかかっている。」
『じゃあ、何で私を助けるんですか。』
にや、と底意地の悪そうな浮かべて男は言い放った。
「その命令出したん、俺やからな。あと、お前を助けたのは慈悲やない。おもろかったからや。他の奴らはおもんないし、俺の部下の物好きな奴らが何か絡み合っとるし。」
助ける気はないで、と嗤う。
その声に、どん底につき落とされた女の頬を叩いて、男は立て。と言った。
こっち来い、とだけ言って男は歩き出した。
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2(プロフ) - 蠱毒さん» 大丈夫です！わざわざありがとうございます( . .)" (4月1日 23時) (
レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
蠱毒(プロフ) - 2さん» ありがとうございます。そう言って、いただけて嬉しいです！こみゅーのメッセージの方にパスワードを送っても宜しいでしょうか？ (4月1日 9時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
2(プロフ) - 面白くて続きが凄く気になるのですがパスワードが掛かってて続きを見れません💦良かったら教えてくれませんか？ (4月1日 2時) (レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - とても面白かったです！続きが読みたいのですがパスワードが…教えて貰えないでしょうか、、 (1月11日 1時) (レス) @page50 id: f664205a1a (このIDを非表示/違反報告)
こがしアイス(プロフ) - インクさん» さあ、どうなるのでしょう。続編も是非、お楽しみください。 (2022年8月12日 23時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蠱毒 | 作者ホームページ：@kodomikodoku
作成日時：2022年8月7日 18時
