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『は、嫌いで結構ですよ。私も貴方の事が、吐気がするくらい嫌いですから。』
ナイフの刃を首に当てたまま、Aは笑った。
首を腕で固定されたまま、ルピナスは喚き散らす。
そんな言葉は、Aには届かなかった。
「死なない程度に、やれよ。」
『了解です、総統様。』
Aの背中をルピナスが両足で何回も蹴る。
靴は革製なので、後々あざができるだろう。
痛さに、目から涙が落ちそうになるが、Aはなんとかこらえた。
ルピナスの白い首筋を、ツー、と血が伝って行く。
ルピナスの目には、涙が溜まっていた。
「なんで、その刃で切られなきゃいけないの。私の何処が、罪だっていうの。」
立派な愛国者は、自国の刀で傷つけられることに泣いていた。
グルッペンは、何時の間にか椅子に座って、二人を眺めていた。
ルピナスと、視線があったとき、グルッペンは口を開いた。
「β国のことを、吐いてもらおうか。後、スパイのことも。」
淡々とした口調で吐かれた言葉は、ルピナスにとって、死の宣告だった。
其れ位なら、とルピナスが舌を噛みちぎろうとした時、Aのもう片方の手でこじ開けられた。
『私は一週間前、貴方を騙した。それに、貴方は悔やんでる。よく考えて結論を出さないから。』
β国への愛情なんて、Aは微塵もない。
同僚や部下に対する愛情は、自分がその分まで、強くなるという形で、心の中で落ち着いている。
「ええ、私は馬鹿だったわ。でも、貴方の方が愚か者。」
ルピナスの前髪が乱れる。
『愚か者だっていい。生きるためなら。』
「ええ、そうね。貴方は生まれた時から、生きることに執着している。そういう憎たらしい運命だって知ってるわ。」
ルピナスの言葉に、グルッペンの瞳が少し開かれた。
「どういう事だ？」
グルッペンの言葉に、ルピナスは鼻であしらうように笑う。
「そのままの意味よ。」
疲れたのか、ルピナスの両足の動くスピードが遅くなる。
その隙を見て、Aは足に錠をつけた。
ルピナスは、諦めたように、途端に身を床に預けだした。
「もういいわ。貴方も私も地獄行きね。」
その顔は、微かに笑っていた。
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2(プロフ) - 蠱毒さん» 大丈夫です！わざわざありがとうございます( . .)" (4月1日 23時) (
レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
蠱毒(プロフ) - 2さん» ありがとうございます。そう言って、いただけて嬉しいです！こみゅーのメッセージの方にパスワードを送っても宜しいでしょうか？ (4月1日 9時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
2(プロフ) - 面白くて続きが凄く気になるのですがパスワードが掛かってて続きを見れません💦良かったら教えてくれませんか？ (4月1日 2時) (レス) id: 6ca65a7c69 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - とても面白かったです！続きが読みたいのですがパスワードが…教えて貰えないでしょうか、、 (1月11日 1時) (レス) @page50 id: f664205a1a (このIDを非表示/違反報告)
こがしアイス(プロフ) - インクさん» さあ、どうなるのでしょう。続編も是非、お楽しみください。 (2022年8月12日 23時) (レス) id: 8cf3c0ec6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蠱毒 | 作者ホームページ：@kodomikodoku
作成日時：2022年8月7日 18時
