RED ページ30
シリアスです。(レア組出します)(兄さん出ないとか言ってたけど出ます(()
メラメラと燃えている思い出の詰まった要塞。急いで消火作業に取り組んでいる為、被害は少ないだろう。でも、そこに総統が居ないとなればその要塞は意味を成さないただのモノになってしまうのだ。
sn「………二人の生命反応が無くなった。二人共、来世では恋が実ると良いね」
もう涙も枯れてしまったのだろうか。親しくなった者はいつも残酷な死を迎える。それはしょうがない事なのも分かっている。不老不死である、所謂神話生物である神にとっては。
ni「……さっさと地獄に戻ってアイツらの処理しないとな」
sn「ハハ……どうしていつも死んじゃうんだろうね」
ni「………別に俺らだって心が無い訳やない。でも、これからも、この先も死を見るのが俺達の使命であり、仕事なんだから」
sn「でもッ‼なんで、俺が仲良くした友人はいつもッ‼残酷な死に方をするんだよッ‼」
ある者は拷問で命を落とし、
ある者は奇病に掛かり命を落とし、
またある者は不治の病に掛かり、
そしてグルッペン達14人は、戦死する者も居れば愛し合いながら炎に包まれて命を落としたのだ。
皆、悔いは無いだろう。ただ、残された方の身になれば、この苦しみは、この罪悪感は、一生の傷だっていう事を。一生なんて、死なない神にとっては関係無いかもしれないが、人間は皆、不老不死を羨むが、これがそれだけ残酷な事を表すのか。
sn「何も彼らがッ‼こんな死に方をする事もッ‼」
ni「落ち着け。また、来世で会えるだろう?」
俺がどれだけ取り乱しても、彼は、いつも笑ってくれた。神である以上、自分勝手な人間の罪を背負わなければいけない俺を、いつも笑って助けてくれた。それに、
『そうだゾ。俺たちは、またいつでも待っている』
『ほら、良く言う「アイツは、俺達の心の中で生きている…」って奴だよw』
彼らがそう言うんだ。伝える為に、風がヒューヒューと吹いて来るのと共に、二人の声が聞こえる。風に遊ばれ、焦げ茶の髪の毛はフワリと空を舞う。それに見惚れてから、また、第一歩を踏む様に、こう言う。
sn「…仰せのままに、閻魔様」
ni「ハハ、さぁ、アイツらの転生の準備をするで。特定の人間を転生させるのは手間が掛かるんや。しかも14人やw」
sn「せやなぁw」
そう、彼らの道は、永遠に続く物であり、足取りが掴めない様な道のりなのだから。
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作者名：隣の田中さんは最強 | 作成日時：2019年10月11日 20時
