エリオスライジングヒーローズ Ⅰ! (ページ32)

今日:23 hit、昨日:2 hit、合計:4,358 hit

僕がヒーローを目指した理由ページ32

ホットドックを4人分買ってきてくれたアキラくん。

レンくん、ウィルくんは美味しいね、と言いながらパクパク食べる。

『……………ぁ、』

僕は、味がしない恐怖に耐えながら毎日食事をしていた。

歯でウィンナーを噛むとポリッ、といい音が聞こえた。

…瞬間、ケチャップやウィンナーの味、香り、

今まで感じてこなかった味覚が、一気に戻ってきた。

あれ、こんなに美味しかったっけ。

『……………グスッ』

ｱｷﾗ｢え、あ、え、もしかしてなんか嫌いだった!?｣

ｳｨﾙ｢もし嫌だったら、このティッシュに吐き出していいからね!?｣

ﾚﾝ｢大丈夫!?｣

『違う……………』

味が、戻ってきたんだ…。

ウィンナーの味がしたのって、最後がいつだったっけ。

僕の頭の中でそんな考えがぐるぐると回る。

さらによほどお腹が減っていたというのもあり、

一気に一皿をぺろっと食べ上げてしまった。

『美味しかった……………っ』

ｱｷﾗ｢じゃあ、これから俺たちのおいしくて大好きなもの、
いっっっっっっぱいこれから食べれるんだな!｣

ﾚﾝ｢海老サラダ、美味しいよ｣

ｳｨﾙ｢和菓子が大好きなんだ! 今度家から持ってくるよ!｣

こんな笑顔が続く日が、ずっと続くといいなって思ったんだ。

思ってた………………のに。