人間AIの姫とヤクザの王子【碧棺左馬刻】 (ページ19)

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The Beginning of Happiness 1 ページ19

Aside

俺のモン…

“いつから私は左馬刻さんの所有物になったんだろう

まあ居候させてもらう身だし、そうだよね…”

なんて…恥ずかしさを紛らわせるために色々思考を巡らせていたけどやっぱり恥ずかしい

けれどその一方で心の中は暖かさで満たされていた

左馬刻さんは抱きしめる腕を緩めると「もう遅いから風呂入れ」といって浴室の場所を教えてくれた

そしてタオルやら歯ブラシやらを用意してくれた

寝間着はと言うと合歓さん用のものを貸してくれた

いつか帰ってきてくれることを信じて置いているらしい

私のかばんに入っているのは財布と携帯、それからレストランで使う料理の本と筆記用具、そして少しのメイク道具だけ

だから色々必要なものを用意してくれる左馬刻さんには感謝しか無い

ドアを開けると、浴室は清潔感のある白い壁とタイルで覆われていた

小さな棚には様々な種類のボディーソープやシャンプー、リンス、コンディショナーが置いてある

一つ一つが高級感溢れるデザインの容器で使うのを躊躇ってしまう

これもきっと合歓さんが帰ってきたときのためにあるんだろうな

左馬刻さんが妹さん思いだということをとても感じる

体と頭を洗い、湯船に浸かる

少し集めのお湯が体の疲れを癒やしてくれる

お風呂場の壁にはテレビが埋め込まれており湯船に浸かりながら見ることができる

試しにつけてみたが面白そうな番組はなく消して一人の時間を楽しむことにした

お風呂から上がり用意された服に着替える

レースのついた真っ白いきれいなワンピース型のナイトウェア

袖は薄い布でできていて腕が透けて見える

こんな可愛いのどこで売ってるんだろう？

袖を通しながらまじまじと見てしまう

『左馬刻さん、お風呂お先にいただきました。ありがとうございます』

「おう…っ！」

リビングへ戻ると左馬刻さんがソファーで寝転んでいた

私が声をかけると驚いたように飛び起き、その反動で体制が崩れソファーから落ちた