得体の知れないもの (ページ26)

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得体24 ページ26

ウ「……本名だけだ」

貴「……へ？」
彼女は予想外と言う様に目を丸くさせていた。
貴「あっははは！！いやいやー、本名分かったらわかるでしょ」
ウ「だが、その本名以上の情報が出てこない。なぜだ。誰がその情報を持っている」
貴「あ～、そうだったね…。確か…君の父がもってんじゃないの？忘れてたよ～」
ウ「！！何だと。なぜ真祖がもっている」
ウルドはA の首元をつかんで怒ったように話していた。それでも、彼女は苦しくないのか平然としゃべっている。
貴「そんなに怒るなよ～。もちろん、今日までのことを見越してさ」
ウ「それは、お前と真祖、どちらが見越してのことだ」
貴「もちろん僕に決まってるじゃないか～。あ、僕の本当の情報を知りたいなら僕の屋敷に行くといいよ」
ウ「お前の屋敷はどこだ」
貴「なら、早く僕の首から手を放してくれないかな」
ウ「……わかった」
そして、ウルドが手を離すと彼女は浮いていた足を地面につけ、数歩後ろに下がった。
貴「確か私の屋敷は……あぁそうだ。君の家の中にあるよ。隠し扉があったはずだよ」
ウ「は？私の屋敷にあるというのか。ルク、心当たりのある場所は？」
ル「…あ。一つだけあります。一つだけ」
ウ「どこだ」
ル「確か、本棚の後ろ」
貴「正解」
ウ「部下に手配させる」
貴「あは、行けるといいねぇ～」
ウ「……」
ウルドは僕を少しにらんでからフェリドとクルルを日光拷問するといった。そして、いろいろあっていま、フェリドの屋敷で休憩をとっている。