第3話「四聖襲来」その3 ページ14
周紀「女の子は、いつも綺麗でいないといけないでございますからね。きちんと食べることは、良いことでございます。」
竜環「そうだな。食べられる時にしっかりと食べることは重要だ。」
A「ありがとうございます。周紀様、竜環様。」
ーーーそして、黄家には女性がほとんどいないためか、随分と可愛がられていた。
A「………ご馳走様でした。…………あ、あの、天化君!えっと、その、ちょっと話があるんだけど、………今から、いい…かな………?」
天化「ん?ああ、別にいいけど。」
Aが弁当を食べ終わった後、既に食べ終わっていた天化に声をかけた。
少し声が上ずっている。
ーーーそれを見た天化以外の黄一族は、何かを察したようだった。
*
A「………えっと、天化君、ごめんね?ご飯食べたばっかりなのに………。」
天化「別にどーってことないさ。これくらい。………で?話って?」
黄一族のいるところより少し離れたところにある岩山に、二人は移動した。
天化は呼び出された理由がわからず、絶えず首を捻っていた。
A「………えっと、あの、さ。覚えてるかな?天化君。……その、私が昔、最後に言った言葉…………。」
天化「最後に言った言葉………?」
天化は、その時のことを思い浮かべるーーー。
A『ーーー天化君。将来、私とずっと一緒にいてくれる……?』
天化『?何言ってるさ!将来だけじゃなくて、今でもずっと一緒にいてやるから、安心するさ!』
A『本当?嘘じゃない?』
天化『ああ!』
A『………………!』
*
天化「………ああ。あの時の………。」
あの約束をした次の日から、Aはパタリと来なくなってしまった。
天化は風邪を引いたものだと思い待ち続けたが、ついにAが来る日はなかった。
天化「………俺っち、あの時結構へこんだんだぜ?Aが来なくなったから…………。」
A「………それ、は、どういう意味で………?」
天化「へ?」
A「天化君にとって、私は友達だったから………?」
Aは、悲しそうな顔で天化の顔を見つめる。
天化「あ、ああ。Aは俺っちにとって、大切な友達だったから………。」
A「…………やっぱり、意味わかってなかったんだね。あの時も、今も…………。」
はぁぁっ、と深いため息をつかれた天化は、目を丸くする。
言われていることが、まるでわからないのだ。
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信乃(プロフ) - 封神演義いいですよね!楊戩とかカッコいいし、天化もいい!更新ファイトデス (2017年5月21日 17時) (レス) id: 7cad6b70e5 (このIDを非表示/違反報告)
風蛍月(プロフ) - 真ちゃんなう!さん» コメありがとうございます! すみません、最近更新するの忘れてました← なるべく頑張ります! (2015年8月12日 15時) (レス) id: 4620f76b51 (このIDを非表示/違反報告)
真ちゃんなう!(プロフ) - この小説好きです!更新頑張ってください!! (2015年8月12日 14時) (レス) id: 883ad8778b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風蛍月 | 作成日時:2014年7月28日 20時