シンジュクNo.2ホスト系女子。【伊弉冉一二三】

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「では先生、また」


先生に別れを告げ、独歩と二人で夜の街を歩く。


今日は二部___5:00から正午あたりまでのシフトを終えた後、
少し仮眠をとってから、ラップバトルに向けて三人で特訓だった。


「独歩さぁ、またリリックうまくなってたし、俺っちびっくり！」

「そうか？一二三こそ、相変わらず勢いとノリがよかったぞ」


他愛のない話をしながら、人気の少ない路地を進む。

月が光輝く時間帯とはいえ、ここは夜の街シンジュク。
少し大通りに足を向ければ、男も女もそれなりにいるだろう。


今はスーツも着てないし、危険は避けないと。

そんな思考を巡らせていると、不意に独歩がポツリと口を開く。


「そういえば、腹減らないか？俺、この時間に起きているとお腹すくんだよな」

「あぁ〜、確かに。なんかちょっとしたもんとか食べたくなるかもなぁ」


ちょっくらコンビニ寄っていいか？と問いかける彼に、容易く返事をする。


ついでに明日の朝用トーストも買うとするかなぁ。



・


「......あ、」


「ん、どした？」


店の中。
咄嗟に出た俺の声に、不思議な声色で寄ってくる一二三。


そんな俺の目線は、陳列棚の奥にいる人物に向けられていた。


「何だよぉ、まさかこんなところに独歩ちんの知り合いでもいた......の、」

視線の先をたどり、その正体に気づいた途端
いつも騒がしい彼の声は分かりやすく小さくなっていった。


「知り合いというか、お前の方が知っているだろうな......」






「こいちゃん......」


『へ』




・

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