シンジュクNo.2ホスト系女子。【伊弉冉一二三】

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「......うーん？」


味見用の皿を手に持ち、試行錯誤をする。


今日の昼ご飯は、お味噌汁と目玉焼き。ザ・和食攻めコース。

前回Aちゃんに振る舞ったのは、たしかスパゲティだったはず。
だから系統を変えてみた。


彼女の喜ぶ顔を想像して、口元が緩む。
Aちゃんにとっては朝昼兼用だし、きっとお腹も空いているはずだ。


ちなみに、独歩は今日も朝の７時出社。
俺っちはオフだから、この後に洗濯をして買い物すれば用事は終了。


『わ、美味しそうな匂い』


「......！！」


声のした方へパッと振り返る。

目に映った彼女を見て、思わず息を呑んだ。


『お風呂ありがとう。お味噌汁作ってたの？』


火照った頬。まだ濡れている髪。
雫がつうっと、細い首筋に垂れる。

サイズの合わないシャツによって、華奢な肩のラインがより際立つ。


やばい。この破壊力は完全にアウトっしょ。


「え、っと......」


言葉に詰まり、やり場のない視線を泳がせる。

それを不審に思ったのか、彼女は顔を傾けた。


『もしかして、この格好怖かったりする......？』


困ったように、彼女は一歩身を引く。


「ちが、平気！俺っちはただ可愛いなって、思った、だけ.....」


勢いで出てしまった言葉に気づき、だんだん小さくなる声。

予想外だったのか、彼女はぽかんと俺っちの目を見つめる。



『あー......ありがとう？』


「〜〜〜！！！いいから早くドライヤーしろってぇ......！」


『あ、ちょっ、わかったわかった』


Aちゃんの背中を押し、ぐいぐいとソファーの方へ誘導する。


ちらりと見えた耳が赤くなっていたのは、お風呂上がりだから？



そんな少し期待のこもった疑問を、彼女に伝えることはできなかった。






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