女王95 ページ47
？？side
もう夜も更けた頃、俺の『仕事用PC』に連絡が入った。
それは俺が最も敬愛するリーダーからで、時間がある時にこちら(宮城)へ来て欲しい。もし無理そうなら自分が東京へ向かう、という内容だった。
リーダーのためなら時間なんてなくたってつくるのに。
あの人は決して自信を過信しないし、権力にも溺れない。
それなのに、彼女は誰よりも強いことを自覚している。
「……そうだ、向こうに行くなら」
と、呟いてとある人物の連絡先を開き、そこへリーダーからの呼び出しの連絡が来たこと、そして明日には宮城へ向かいたいという旨を文面にし、送信ボタンをクリックした。
すぐさま了承する返事が届き、リーダーにも自分たちが宮城へ向かうと返信を送った。
現在、俺の所属するブルーアイはリーダーの住む宮城を拠点にその勢力を拡大している。
宮城の本部の参謀と東京の参謀である俺。そして数人の情報収集者を主に、各事業やリーダーの生活をサポートしている。
リーダーに貢献できるのは部下としてこの上ない名誉。
しかし
「ぜんっぜんリーダーに会えない……！」
リーダーに貢献してても、リーダーに会え無さすぎて俺のメンタルが崩壊しそう。
多分、こちらの情報収集者もそうだろう。
向こうの参謀が羨ましい。
というより向こうの本部にいるやつら全員が羨ましい。
「……ん？」
そんなことを考えていたら、いつの間にか先程了承の返事をくれたこちらの情報収集者からもう一通連絡が来ていた。
「……暴力団紅葉組が動いた……？」
どうやらリーダーの噂を耳にした紅葉組がリーダーに接触を測ろうと計画を立てているらしい。
こちらの情報収集者がどこからその情報を引っ張ってきたのかは知らないが、恐らく向こう側のPCデータや、電話の記録などをハッキングして、上手く情報を抜き取ったのだろう。
「……さすがに相手がヤバすぎる」
これは東京支部だけで解決できるレベルの話ではない。
あくまで俺達は10代の学生。多少喧嘩に慣れていようとも所詮は子供の喧嘩。
暴力団なんて相手にできるわけがない。
そこで俺はすぐさまスマートフォンを取り出し、向こうの参謀の番号をタップした。
月島『……何？』
ワンコールで出たもののやや不機嫌な声色が機械越しに聞こえてくる。
？「まあ、あまりいい知らせじゃないけど」
と、前置きをすれば
月島『貴方が僕に直接連絡してくる時にいい知らせなんてほとんどないでショ。……赤葦さん』
といういつもの嫌味が返ってきた。
赤葦「ふっ、そうかもね」
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星屑(プロフ) - おしるこぉさん» コメントありがとうございます！そうです、彼こそがシスコンを極めた勘違い体質の兄です(キリッ) (2019年2月27日 22時) (
レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
おしるこぉ - 優人さん…………シスコンじゃねぇかｯｯｯ(真顔) (2019年1月24日 19時) (レス) id: 4bcefc2029 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - ☆AZUSA☆さん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けたなら書き手としても嬉しい限りです。これからもどんどん勘違いが加速していきます(笑) (2018年11月24日 11時) (レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
☆AZUSA☆(プロフ) - 初コメです！兄妹のやり取りがア○ジャッシュみたいで面白いです笑 (2018年11月7日 20時) (レス) id: a8b54384e2 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - 後ろのメリーさんさん» 応援の言葉ありがとうございます！毎日待ち遠しく思ってくださるなんて……！書き手としてはこの上なく嬉しいです！たくさん更新できるように頑張ります！ (2018年9月29日 21時) (レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星屑 | 作成日時：2018年3月27日 20時
