検索窓
今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:272,058 hit

女王61 ページ13

もちろん私は鬱陶しく付きまとうことに対する嫌味として蛾と言っていると思われているなんて露ほどにも知らず、頭の中では皆蛾が苦手なんだな、という解釈で完結していた。

月島「……で、そのお菓子どうすんのさ。」
A「……蛍、いる?」
月島「……そんなにはいらない。」

そんな蛍の答えにだよね、と相槌をうつ。
私もこんなに沢山あっても食べれる気がしないし、そもそも持ち帰るのに大変だ。

A「……じゃあ、部活終わったら皆さんで食べて。」

と言って蛍に紙袋の1つを渡した。本当は2つとも渡したいが流石にこんなに大量のお菓子を消費するのは厳しいだろう。
もう1袋はブルーアイのメンバーでなんとか消費しよう。

月島「……そうする。」

蛍が紙袋を受け取ったところで、要件も済んだし帰ろうとしたその時、

菅原「あ、そうだ!あの時はありがとう!授業遅れそうで困っててさ。」

と、何故かお礼を述べられた。

A(……え、助けた?いつ?)

あの時っていつだよ、と思考を巡らせるも全く思い浮かばない。

A「……?覚えてないので気にしないでください。」
菅原「えっ……」

しかし、そこまで答えたところで1つ、思い出したことがあった。
昨日の不良たちの夜襲事件だ。
思えば被害者はこのバレーボール部員全員だ。

A(……ま、まさか私がブルーアイのリーダーって疑惑をかけられている……!?)

覚えてないって言って良かった、と内心ほっとしたのもつかの間。
これ以上関わったら本気でやばいのでは、という気持ちが湧き上がる。

だって、いくら不本意と言えど不良グループのリーダーなんて恐れられるに決まってる。
そうなったら絶対に友達が出来ない!

私の高校生活の目標は1人は同性の友達を作るということなのだ。
それに恐れられてばかりいたら穏やかな高校生活だって送れない。

A「……じゃあ、部活頑張って。」

何やら思案顔の蛍と忠にそそくさと応援の言葉を送り、急いで帰路についた。

女王62→←女王60



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (294 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
633人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

星屑(プロフ) - おしるこぉさん» コメントありがとうございます!そうです、彼こそがシスコンを極めた勘違い体質の兄です(キリッ) (2019年2月27日 22時) (レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
おしるこぉ - 優人さん…………シスコンじゃねぇかッッッ(真顔) (2019年1月24日 19時) (レス) id: 4bcefc2029 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - ☆AZUSA☆さん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けたなら書き手としても嬉しい限りです。これからもどんどん勘違いが加速していきます(笑) (2018年11月24日 11時) (レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)
☆AZUSA☆(プロフ) - 初コメです!兄妹のやり取りがア○ジャッシュみたいで面白いです笑 (2018年11月7日 20時) (レス) id: a8b54384e2 (このIDを非表示/違反報告)
星屑(プロフ) - 後ろのメリーさんさん» 応援の言葉ありがとうございます!毎日待ち遠しく思ってくださるなんて……!書き手としてはこの上なく嬉しいです!たくさん更新できるように頑張ります! (2018年9月29日 21時) (レス) id: 64e74c6b8a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:星屑 | 作成日時:2018年3月27日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。