アイツら…面白ェ… −幕末Rock− 5

第173話 誕生日 ページ17

11月15日は龍馬の誕生日だ。それを思い出したのは丑三つ時だった。子供の頃は誕生日を祝っていない時が何回かあり、今回はその空白となっていた時間を取り戻すように目一杯祝おうと思った。



総司) トサカくんの誕生日？

朝の散歩の時間に総司に言うと、楽しそうな顔をしながら明らかに何かを企んでいる顔をした。子供のような、悪巧みを企てている。なんとも悪魔のするような事を考えているのか、とても笑顔だ。

貴) 俺さ、あんまり祝った事ねぇんだよ。龍馬の誕生日。

総司) ふぅん…で？なんで僕にそんなこと言うの？

首を傾げ、ニコッと笑うが絶対悪いこと考えてるって、絶対悪いこと考えてるって‼︎

貴) 分かってるとは思うが、変なことすんなよ？

総司を睨む形で言うと、分かってるよ。と俺の頭に手を乗せた。そのに体重をかけて俺を沈ませようとしたので、それをされる前にてをはらい、その手を使わせないように暇している総司の左手を捕まえた。

総司) 積極的だね。

貴) うるせぇ…いいだろ、たまには。

それを言っている時に顔がすごく熱くなったのがわかった。総司にその顔を見られることを恐れ、したを向いて歩いていると何故か隊服を着ている自分が何を目的にまだ新選組にいるのだろうと、たまに考えたのとがあったが、答えを教えてくれる者はいなかった。

貴) 誕生日、ねぇ…。

だいぶ落ち着いて来たので、顔を上げて、腕を組み、眉間にシワを寄せて…明らかに難しそうな顔になってる事を知るのは、散歩が終わって総司が笑いながら面白かったよと言った時だ。

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