俺の心に ページ2
コネシマ先輩に頼まれただけ。
｢なあ、お前の学年にめっちゃ無口で無表情な女居るらしいな？ちょっと会話してみぃや？｣
｢いやっすよ、俺そういう人無理…｣
｢まあ、たしかに美人なのが救いよな〜、ブスで無表情で無口とかだったら洒落にならへんし。｣
｢確かに顔は整ってる方だと思いますけど…｣
そう、俺の学年には無口、無表情の女がいる。名前は高野 A。窓から吹く風に靡くさらさらの髪、日焼けなんて知らないような白い肌、透き通った大きな瞳、けっこう顔は整っている。しかし、彼女は嫌われている。理由は結構単純で｢つまらない｣｢気持ち悪い｣やらが多い、また容姿をバネにして噂を作る輩が居るそうで。
｢その女、お前抱いてみぃや｣
｢いくらお前でもいい加減口とめんと殺しますよ？｣
｢うひょ〜、こえ〜｣
俺が1発、コネシマ先輩を睨みつけるとごほん、と咳払いし再び俺を見つめる。
｢お前がそいつと話したら、俺と大先生でなんかするわ、ついでにエミさんも｣
コネシマがそう言うと遠くから｢俺もぉ！？｣という可哀想な鬱くん(笑)の声が聞こえた。
｢しょうがないですね……｣
＿＿＿＿そしてこの時が来てしまった。
教室の外にはコネシマ先輩と大先生とエミさんとゾムがいる。ただの野次馬なんだし気にすることではない。
俺は騒がしい教室に入り向かう先は無口無表情女の机。
｢ねえ、なんでそんな高野さんって真顔なんです？｣
俺が優しく言うと驚いたような瞳で俺を見る、そして3秒後ぐらい。
｢…それ、答えないといけないこと？｣
透き通った瞳でそう言われると俺の心が見透かされているようで俺は少し動揺してしまう。
けど、そこは動揺を隠さなければいけない。
あくまで俺はその答えに笑うように口元を隠し机から少し離れた。その行動に意味は無い。
するとか弱い声で｢1人が、楽だから、1人なの｣と聞こえた。彼女をみると先程までの勢いはなく下を向いて購買で買っただろうパンを頬張っている。
俺はちゃんとコネシマ先輩の命令も聞けたし足早に教室を退室した。その後彼女がどうなったかは知らない、知らない方がきっと幸せだろう。
｢あの女くそタイプなんですけど｣
｢俺は無理っすね、ていうかゾムさんそれパン頬張っててただ単に食害できそうだからじゃないすか？｣
｢うん｣
次の日、高野さんは学校に来なかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 50人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
腐った杏仁豆腐 - コネさん夢主さんを助けようとしてるのかな？それとも、裏切るつもりなのか、気になる…。 (2019年6月2日 14時) (
レス) id: a247128343 (このIDを非表示/違反報告)
めろん - 面白いです！更新頑張ってください！！！ (2019年5月28日 22時) (レス) id: 4d12da46eb (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ロ、ロボロくん怖ない！？あ、更新頑張って下さい！ (2018年8月28日 23時) (レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐藤＠クソメガネ野郎 | 作成日時：2018年6月14日 20時
