【マフィア松】狂っちゃってる系ネトゲ廃人女子【おそ松さん】

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Aとおそ松が部屋に入ると、そこには既に残りの5人が揃って座っていた。

彼らはAの姿を見たと同時に、目が覚めたことへの喜びやこれから話すことについての戸惑いなどが入り混じった表情を見せた。

Aはそれに苦笑いを返すと、おそ松に言われるがまま、中心の席に座る。


「A。……いいか？」

『……大丈夫』


Aはふわりと微笑むと、その場にいる六つ子全員の顔を見渡してから、緊張を吐き出すように細く息を吐いて、吸った。

すぅ、と冷たい空気が胃の中に溜まるような感覚を飲み込んで、Aは自らの両手を祈るように握る。

……どうか。


『聞きたいことはそれぞれ沢山あるだろうけど、まず最初に結論から言うね。

……私は、多分人間じゃないんだと思う』


その言葉に目を丸くした6人をよそに、Aはさらに続ける。


『父さんが言ってた言葉でなんとなく察しがついた人もいるかもしれないけれど、父さんの本当の娘(オリジナル)は私じゃなくて、舞莉夏。

……私は、舞莉夏の代わりだったの』


Aはただ淡々と、感情の無いような冷たい声色で言い放つ。



Aは、父親に反抗してばかりの舞莉夏を元にして作られた複製(コピー)として生まれた。

そして、舞莉夏はAが自分のせいで生まれてしまったことを知り、せめてちゃんと1人の人間として育てようと自ら父に申し出た。

その際に全く同じ顔ではマズいから、と今の顔へと整形をしたらしい。

もちろん、そのおかげでAは自らの存在に疑問を持つことはなく育った。

しかし、舞莉夏がようやく自らの意思で動き出したのは舞莉夏の出来損ないであるAのためだった、というのが父の癪に障ったのだろう。


……舞莉夏が、松野ファミリーに送られた。

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