無口なワケあり少女はキセキに気になられてるみたいです。 (ページ35)

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彼らの思惑。ページ35

中「な、に言ってるの？」

なにを言ってるのかわからないのは私も同じだった。
彼らがこれからなにを言うのか。
私にもわからなくて、私も困惑してた。

緑「俺たちは、お前にこの話を踏み台にバスケを少しでもやらせられたら、と思っていたのだよ。」
『、、、え？』
黒「本当は僕たちがAさんに勝負を持ちかける予定だったんですけど、、、。」
黄「Aっぢぃーっ！顔にあででごめんなざいっズーっ！わざどじゃないんズよぉーっ！傷とかないっスかー？！Aっぢぃーっ！」

泣きながら飛びついて来た黄瀬涼太を放置しながら呆然とする。
待って。
じゃあ、私は。

『手のひらの上で踊らされてたの、、、？』
赤「、、、すまない。だが、こうでもしないと。」

君は、ずっとこの中に来なかっただろう？

この、中。
この、コートの中。
、、、そうね。
きっと戻ってなんて来なかった。
こんなことがない限り。

中「待って？なんで、私じゃなくAの事？」

私、刺されたのよ？
切られた、のよ？

そう言うリナ。
そんな彼女も私と同じ様に現状をしっかり把握し切れていない様で。

桃「赤司君に頼んだの。カッターの指紋調べて欲しいって。」
赤「もちろん君の指紋しかなかったよ。」
中「う、そっ、そんなっ、、、。」

目に涙を貯めて。
リナはこっちを見た。

中「Aっ、」

、、、ごめんね、リナ。

『無理よ。』

貴方はもう救えない。

私がそう言うと同時に。
彼女は体育館を飛び出して行った。