無口なワケあり少女はキセキに気になられてるみたいです。 (ページ29)

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あったまきた！！ページ29

次の日。

私は、予備にいつか使っていた練習着を持って行った。
、、、何が起こるのか、容易に想像がついたからだ。

ガラッ

教室の、扉を開ける。

ガンッ！

『っ、』

頭に当たったのは。

黄「あー、手が滑ったっス。てかいたんスね。」

バスケットボールで。
その時、私の何かが切れた。
私の中の、何かが。

『ふっざけんじゃないわよ。』
青「あ？」
『バスケットプレーヤーがこんなことにバスケを使ってんじゃないわよっ！！』
紫「はぁー？」

大好き、だったのよ。

バスケがあれば、なんだって耐えられた。
どんなに悲しくても。
どんなに苦しくても。

でも、あの時も今も。
バスケを、穢れた方法で使わせたのは私で。
バカみたいだと。
本気でそう思った。
大好きなバスケを、私が穢すなんて。

『、、、全員で、いいわ。』

でもね。
私は、あんなバスケを出来る貴方たちまでもが穢れて欲しくなんてないの。
エゴだって言ってくれて構わない。
それで、貴方達が私から遠ざかっても構わない。

『私とバスケしなさい。』
青「っ？！」

こんな風にバスケを使うのもダメだって分かってる。

でも。
それでもっ！

『私に負けたら、2度とバスケをこんなことに使わないで！！！』

これで貴方達が元のバスケットプレイヤーに戻ってくれるなら。
私は、やるわよ。

、、、バスケを。