暗闇に紛れて。 ページ16
あれから一週間。
口々に勧誘はされるものの、特になにも別条なく過ぎていた、この一週間。
なにも変わらないと思ってた。
、、、なにも変わらないはずだった。
夕方。
といっても、もう八時近い。
夏前とは家ども、流石にもう暗くなっている。
早く帰りたい。
そう思って、公園の前を通ったのが間違いだったんだと、今では思う。
ぐいっ!!!
『だれkっ、、、!』
誰か。
そう叫ぶよりも早く手で口を塞がれた。
草の茂みに押し倒され、手を縛られた。
、、、二人か。
こんな状況でもそんな風に判断している自分が憎い。
口にはガムテープ、目の前には馬乗りの男。
腕を取り押さえる男。
随分と手慣れてるな。
計画的な上、何度も実行してるな。
こんな奴らに。
そう思うから、足に力を入れて見るものの。
膝に乗られていてはなにもできない。
シャキンッ!!!
『っ!』
ハサミの音と冷たい感覚。
肌に感じる生ぬるい外気。
それさえ感じれば、なにをされてるか嫌でも分かった。
あっという間に切られ終わるシャツ。
どうしたらいい。
どうしようもない?
そんな、時。
「なにしてんだよっ!!!」
ガンっ!
誰かの声。
上にいた男がいなくなると同時に、私の手の縛りが取れた。
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作者名:ヒヨコ | 作成日時:2014年7月26日 21時