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阿「葉山さんは塾とか行ってる？」
『ううん、行ってないよ』
阿「じゃあ家でひとりで勉強？」
『そう、だね。基本は家かな。…でも最近ちょっと集中できなくなってるから勉強できるところ探してる』
辰哉くんとまた関わるようになってから、窓の外、隣の家の彼の部屋が気になったりで集中できてないことが増えた。
馬鹿みたいな話だけど、彼が私に与える影響はそれほど大きいのだ。
だから、距離を置くという選択を取ったのに、そんなことは知らない辰哉くんは遊び感覚で私に近づいてくる。
もういっそのこと私が辰哉くんに抱いてる感情を全部伝えてしまえばいいのかな、そしたら重すぎてドン引きして関わってこなくなる？
……いや無理だ、そんなの。
辰哉くんに嫌われるようなことが、私にできるわけない。
阿「そっかー、じゃああそこは？」
エレベーターを降りて施設を出て、大通りを歩きながら阿部くんの顔が私に向く。
夕方の大通りは学生が多いな、なんて視界に入る同じくらいの歳の子達を見て思いながら、私は彼に向かって首を傾げた。
『あそこ？』
阿「駅の近くの図書館。あそこなら、自習スペース広いし、結構集中できるかも」
駅の近くの図書館。
たしか数年前に出来た、新しいところだ。
『阿部くん、そこ使ったことあるの？』
阿「うん、たまに。テスト前とかはよく行ってるかな」
新しいから綺麗だし割と空いてるよ、という阿部くんの言葉にどんどん興味は湧いてくる。
阿「あ、そうだ。葉山さんも今度一緒に行く？」
彼の話にコクコクと相槌を打っていたら、さわやかな笑みでそう聞かれた。
一緒に、か。
図書館なら静かだろうし、…一回行ってみようかな。
勉強に集中できれば、最近のあれこれも忘れられるかもしれない。
だっていまの私にとっての一番はなによりも勉強だか────「A！！！」
突然、背後から聞こえた声。
ぐっと引かれた腕。
その瞬間ぐらり、視界が揺れる。
くるりと回った私の視界に入り込んで来たのは、
『………辰哉、くん、』
額にうっすら汗を浮かべ、私の腕を掴みながら肩で大きく息をする辰哉くんだった。
…なんで、そんな必死みたいな顔してるの、
そんな辰哉くんは初めて見たから驚いてしまう。
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こゆき(プロフ) - ぽめさん» こんにちは！描写気をつけて書いているのでそのように読んでいただけてとても嬉しいです…！優しいお言葉ありがとうございます！この先もお付き合いいただければ幸いです…！ (2021年11月1日 22時) (
レス) id: 1ae247aadb (このIDを非表示/違反報告)
ぽめ(プロフ) - こんにちは！ふっかの主人公ちゃんへの誘惑が甘過ぎて、毎回キュンキュンしながら読んでます、、、描写もとても細かくて、頭のなかで様子をイメージしながら読むのがとても楽しいです…！この先ふっかがどうするのか…楽しみです！無理はなさらず頑張って下さい！ (2021年10月24日 21時) (レス) id: 974c37f842 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し88264号さん» はじめまして…！一番だなんてわたしには勿体なさすぎる御言葉ですが、そのように言っていただけて本当に嬉しいです！コメントありがとうございます！こちらこそこれからもお暇な時に読んでいただけたら幸いです…！ (2021年10月11日 2時) (レス) id: 1ae247aadb (このIDを非表示/違反報告)
名無し88264号(プロフ) - はじめまして！色んな作品を漁っていたらこの作品に辿り着いたのですが、今まで読んできた作品の中で一番好き！っていうくらい大好きです、、思わずコメントまでしちゃいました(*´-`)これからの更新も楽しみにしています！無理せず頑張ってください！ (2021年10月3日 13時) (レス) id: 6f3aec2268 (このIDを非表示/違反報告)
雪色ぺんぎん(プロフ) - こゆきさん» えええぇ…もうこんな神作者様にそんな風に言って頂けて幸せしかないです！最新話弾丸で読みました…もうほんと素敵です。これからのずっと応援してます！このご時世ですのでどうかお身体に気をつけてお過ごしくださいませ。長々と失礼しました。 (2021年8月27日 0時) (レス) id: 4008c4223a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2021年5月2日 12時
