松村さんは、いつも Hokuto.M

episode39 ページ42

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あの騒がしい朝から数週間

職業柄許されているから髪の毛を染めてみようと思う。






"シャンプーもカットもカラーもさせてもらえるようになった"






数日前話していた北斗くんに任せようと

彼の働く美容院に電話を

掛けてみた。






指名は日常茶飯事だなんて言ってたから、

指名してみようかなって。









「…松村北斗さんで」






電話越しの女性は

またかと言うようにため息をついて







「……彼目当ての方は沢山いらっしゃいます、正直言って迷惑です」







なんて、冷たい一言を落とした。








普通、こんなこと言う？






「…知り合いです」







「…はぁ、わかりました、本日の午後2時でよろしければ空いてます」






呆れるように発された言葉

ごめんなさい、迷惑かけました。






北斗くんには内緒にしておきたくて。




前からしてみたかった濃い緑色に挑戦、

きっと似合わないけど

どこか、けじめをつけたくて。






いつもは着ないような長いスカートを履いて、

イメチェンの第一歩。






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