【WT】攻撃手物語。２

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再び画面に視線を戻せば、三雲くんはアステロイドで建物の窓を開けて中に入った。


それに続き、犬飼先輩も入る。が、東隊の攻撃手二人の不意打ちによって犬飼先輩は腕を落とされた。

そしてすぐさま辻が犬飼先輩の援護に。




「屋内戦か…」

「Aは外の方が好きだよな」

「暴れられるならどこでもいいけどね」




どちらかなら広い場所の方が思いっきり戦えるから、そっちの方が好きなだけだ。


そしてこの屋内戦。

場所が狭いため、銃手である犬飼先輩は味方の辻に当たる可能性があるから撃ちにくい。

ゆえに東隊有利な陣形となった。



…なるほど。移動のしづらい雪は屋内戦狙いだったということか。


と納得するけど、コアラくんはそんな深く考える子じゃないから、そんな戦略なさそう。




とここで、思わぬ狙撃があった。

少し離れた場所で二宮隊と東隊の隙を伺っていた三雲くんが、東さんによる狙撃で一瞬でベイルアウトした。




「先制点は東隊！東隊長が壁越しに狙撃！三雲隊長ベイルアウト！」




壁越しの狙撃。東さん…流石すぎる。


そして三雲くんが居なくなった後も、あの四人の睨み合いは続いた。

屋内でこの狭い場所に集まる四人。


…ここで千佳ちゃんが大砲を撃てば、点が動くのに…



そう思っていた矢先、ドォッ！と音がして建物が崩れた。




「…！(千佳ちゃんが撃った…？！)」




いや、違う。

あの位置なら四人全員に致命傷は与えられてたはずだ。
なのに四人とも命中していない。


適当撃ちか…それでも確実に進歩しているのも事実だ。

…これは、人が撃てるようになる日も近いかもしれないな。




「あっと雨取隊員自発的にベイルアウト？！しかし東隊長が半径60m圏内にいる、これではベイルアウトできない！」




そんな千佳ちゃんを狙いに犬飼先輩が動いた。

それを守りに遊真も動く。が、惜しくも辻に止められた。


その間にも犬飼先輩に追いつかれそうになる千佳ちゃんに、
遊真はグラスホッパー踏ませて 犬飼先輩から遠ざけた。




「おぉ…」




味方に踏ませて距離を離すとは…思いがけない使い方にビックリする。



そして一気に距離が離れた千佳ちゃんに追いつこうとスピードを上げた犬飼先輩の左腕に狙撃が命中した。


絵馬のアイビスである。


そのまま影先輩によるスコーピオンで、犬飼先輩はベイルアウト。

そしてそのまま距離を取った千佳ちゃんも自発的にベイルアウトした。

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