三十話 ページ30
『…あの…用件とは…』
ut「あ、そうそう。前に言ったこと、覚えてる？」
『…はい』
ut「なら話が早いわ。もうあの言葉の意味、分かった？」
"シッマを助けたってや"
『…いいえ、まだ』
ut「そか、じゃあ、シッマの婚約者は知っとる？」
『…はい』
ut「…シッマがその婚約者に無理して笑ってることは？」
なぜそのことを聞くのだろうか。
『…知ってます。』
ut「じゃあ、なんで僕があんな事言ったか分かる？」
『…いいえ』
ut「…それはな、Aちゃんに、シッマを助けて欲しいからや。
僕な、シッマが無理してまであの女と結婚する必要ないと思うねん。
まぁそんな事言っても、あいつは心無いからさ」
心が無い、か。
ut「あいつは人から愛される事とか、人を愛する事とかを知らんねん。だから、Aちゃんがシッマに教えたってや。」
「ちょっと待てや。」
後ろにいる緑のパーカーの人が口を開いた。
「なぁ大先生、なんでコイツなん」
ut「？…どういう事？」
「シッマが無理してるのは俺ら全員知っとるけど、でもだからといってなんでコイツに任せるん？」
「コイツだってあの婚約者と同じかもしれへんやろ」
ut「…んふ、大丈夫やで」
「なんで？」
ut「Aちゃんは安全や」
「ほんまか？」
ut「おん、なんかあったら俺が責任取るわ」
「でも、それじゃ遅いやろ…」
緑のパーカーの人が下を向く。
よっぽどコネシマさんの事を大切にしているんだろう
なんだ、ちゃんと愛されてるじゃん。
ut「…ゾム、もうこの子しかおらんねん。」
zm「…っ」
ut「間に合わないより、やってみる方がマシやろ？」
zm「…せや、な」
zm「…おい、お前、Aやっけ？」
『はい』
zm「任せる、からな。その代わり、変な事したらタダじゃおかへんぞ。」
『分かりました』
ut「頑張って、Aちゃん」
「シッマを頼むでぇ」
「すまんな、こんな急に」
「出来ると思うで、あんさんなら」
その他の3人もそう言ってくれる。
すごく嬉しい。
こんな事言われたのは初めてだ。
でも、もし失敗したら、
いや、大丈夫、
やってみなきゃ分かんないでしょ、
こんなに期待されてるのに
『必ず、期待に応えて見せましょう。』
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
ut先生の一人称が変わっていますが気にしないでください！
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セエレ(プロフ) - もう…表現の仕方とか何もかもが素晴らしい…尊敬や… (5月6日 21時) (
レス) @page4 id: b81e176fb0 (このIDを非表示/違反報告)
Kairingo34(プロフ) - ありがとう御座います！！ (2021年5月1日 23時) (レス) id: 079add305b (このIDを非表示/違反報告)
瑛南(プロフ) - Kairingo34さん» コメントありがとうございます！！お父さん結構良い人ですよね(笑)この文字はCSSをお借りして背景画像と一緒につけてます！！説明書きのところから飛べますよ！！ (2021年5月1日 11時) (レス) id: 2c675d9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
Kairingo34(プロフ) - なんだかんだ言ってお父さんが好きです()あ、質問なんですけどこの文字？ってどうやってしてるんですか？？ (2021年4月29日 23時) (レス) id: 079add305b (このIDを非表示/違反報告)
瑛南(プロフ) - みかんじゅ〜すさん» ありがとうございます！！！ (2021年4月16日 21時) (レス) id: 2c675d9ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑛南 | 作成日時：2021年1月5日 14時
