花輪クンの初恋 (ページ19)

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第十八話ページ19

今日は日曜日。花輪君とバイオリンの二重奏をする日。

私は花輪君の家に行き、チャイムを鳴らす。

「よく来てくれたね、西園寺クン。」

『今日はお招き有り難う、花輪君。』

「さ、早く入ってくれたまえ。」

『お、おじゃまします。』

私は中へ入った。

中へ入るとシャンデリアや高そうな壺が。

『花輪君、これお菓子なんだけど…』

「すまないね、三時の時に紅茶と一緒に食べよう。」

花輪君が笑う。つられて私も笑う。

花輪君に案内され、部屋に入る。

花輪君の部屋は広い。ベットも大きい。

流石、お坊っちゃま。

「何を演奏するかい？」

『そうね…まずはお互いの演奏を聞いてみましょ。』

「いいね。先にどっちからいこうか。」

『花輪君からどうぞ。』

「わかったよ。そこのイスにかけて聞いてくれたまえ。」

私はイスに座り演奏を聞いた。

花輪君が演奏し終わった。

「これは何の曲かわかるかい？」

『マスネ作曲のタイスの瞑想曲。』

「よく知っているね。しかも作曲者まで答えてくるとは思わなかったよ。」

『じゃあ、次は私のを聞いてね。』

「勿論さ。」

私は演奏を始めた。

この曲は私のお気に入りの曲だ。

演奏し終わると、花輪君は拍手をした。