３２話 ページ32
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「……要らへん」
「は！？何言うてんねん！昨日あんだけ不貞腐れてたくせに！」
「……要らへんもんは、要らへんねん」
そう言って保健室を出ようとする望を止めた。
何とかしてここに望を連れて来た訳やけど、
「要らへん」の一点張りで聞かへん。
濱田先生は呑気にアイス食べてて、
私たちの様子をじーっと見ている。
見てるだけなら、止めてもらいたい。
「第一、何で一人で保健室来てんねん」
「……は？今それ関係ないやん」
「関係あんねん！約束したやん…濱ちゃんと2人きりにならへん…って」
「もうええわ」と保健室を出て行く望を、
今度は濱田先生が言葉で止めた。
「今出てったら、あかんのちゃう？」
「……っ、」
望に向かって「アホ」って言ってんのが見えた。
望はグッと顔を歪ませて、
ため息をついてパイプ椅子にドカッと座った。
「望、ほんまごめんって……」
「アイスもそうやけど、濱ちゃんと2人やったのが許されへん…」
「小瀧。お前ほんまええ加減にせえよ」
泣きそうになるのを必死で抑えて、
保健室を勢いで出てきた。
辿り着いた先はもちろん教室で、
りゅうくんと紫耀くんが慰めてくれた。
今日1日2人の様子が可笑しい…って、
流石に気付いてたみたい。
全然一緒に居らんし、話さんし…って
「なんか、ごめんね……」
「別にええよ。2人の問題やし、俺らは慰めることしか出来ひんから」
「なんかあったら、相談してね？」
「ほんまにありがとう……」
りゅうくんはぽんぽん頭を撫でてくれて、
紫耀くんはハンカチを貸してくれた。
ほんまに、ええ人に囲まれた。
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綾小瀧(プロフ) - すごい面白かったです！望が主人公を迎えに行くところ、感動してつい涙が…。いいお話をありがとうございました！ (2017年12月12日 22時) (
レス) id: d50cc77518 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめか - 完結おめでとうございます！！！！最後の終わり方に鳥肌が立ちました、、、！！素晴らしかったです！ (2017年12月9日 14時) (レス) id: d695d131aa (このIDを非表示/違反報告)
ナナな(プロフ) - このお話の濱ちゃんがほんとうに好きです！！もっとゲスい感じが出てもいいかも！？(笑)更新ふぁいとです！ (2017年11月30日 0時) (レス) id: ebd52671c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もえ
| 作成日時：2017年11月15日 23時
