第一章___四節『機能、権能』 ページ10
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朝、私は起きてからずっと、マーリンの言った言葉の意味を考え続けていた。
私だけを敵だと認識………うーん、意味がわからない。
他の全員は敵じゃないと考えてるのもおかしいな、よく考えてみれば。
だって、何でよりにもよって私！？魔術スキルは確かに相手からすれば脅威だけど！
………というのも、魔術スキルはかなりヤバイ。
例えば私が魔術礼装の補助を受けてようやく使用できる『ガンド』がバカスカ撃てる(自室に結界を張って試してみた)。ここからおかしい。
魔術の行使には魔術回路が必要。それは絶対。なのに……このスキルは魔術を魔術回路を通さずに魔術を行使する。
しかも、スキルはMP消費が少ない。つまりは多数の強力な魔術を撃ち続けることができる。
このスキルを魔術師が知ったら泣きそうだな〜。
……話を戻そう。敵は私しか見えてないのは、何らかの因縁だと考えた。
……因縁の相手って、居たっけ？
あ、居たね。魔神柱とかビーストとかクリプターとか空想樹とか。って、世界がやばいレベルのやつじゃん！
どうしよう！処す？処す？バルバトスなら喜んで刈り取るよ！素材うまい。首を差し出せ。あ、首はないか。
うん、もう考えるのは止めよう！
スキルのことを考える！スキル『概念礼装』と幻術を使用した後のスキル『魔法礼装』。
概念礼装はカード型の強化付与道具。効果はカードのデザインとかで変わる。微妙に、だけど。私は完全に記憶してるから大丈夫……多分。
魔法礼装は身に纏う服に魔法効果を付与した特殊なものに瞬間お着替えができるらしい。でもこれ、魔術礼装と瓜二つだよ………
あと、概念礼装は絵の実体化も可能。話はできないけど、一部の礼装___例えばカレイドルビーとか___は例外として話せるけど。
「………さん。藤丸さん！大丈夫ですか？体調が優れないのであれば、休んだ方が……」
あ、そうだ、今は……訓練中だったっけ。
「大丈夫だよ、委員長。私は元気！ちょっと考え事していただけだよ！」
「そうでしたか。まあ、ここに来てから驚くことばかりですよね。でも、ぼぅっとしていると流れ弾に当たってしまいますよ」
そう、今はスキルの練習中。今は……
「
魔法礼装『カレイドルビー』をお試し中。
スキルは鍛えるとレベルが上がる。
だから、何度も練習すれば便利になる。
すごいよね、スキルっていう機能も、召喚勇者の権能も。
設定___『魔法礼装に装填されている魔法の設定』→←第一章__三節『マイ・ロード』
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