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五話【イベント】『ダイブ・トゥ・ブルー』 ページ10

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「サマーフェスタの紹介動画を撮るためだよ。

学園内のイベントだから、他の科の子も居る。
だから、夢ノ咲学園の学生の校内SNSにアップする動画を撮りたいんだ。今が丁度良いって思ってね♪」

「だから、一番サマーフェスタっぽい『ダイブ・トゥ・ブルー』にしよっかなって。振りも結構簡単だから、ちょっと練習すればできるしね。

僕もついさっき聞かされたから、慌ててるんだよ。天祥院、次からは事前に言うように!」

「ふふ、努力するよ」

「んじゃ、まず僕が踊るね〜。折角だから序でに歌っちゃお〜♪」

「まあ、お手並み拝見って感じぃ?」

「おお、頑張れ天ヶ瀬…☆」


「リアちゃん!」

「はい!」


そうして、私は踊り始めた。

ほんのり暖かい砂浜と冷たい海水の上で踊った。

曲がゆったりと終わっていく。


「〜〜♪〜〜〜♪〜〜♪」


一度、海へと沈んだときに煌めく瞳を見たことがある。

姿は私の感性が人間だったらおぞましいって思えるようなモノで。


「(ああ、思い出すなぁ。僕がまだ、海が苦手だったときのこと)」


水の中で煌めいた、海中に居た邪神(クトゥルフ)の不気味な瞳。


「(助けてくれて、嬉しかったなぁ)」


思い出に浸っていれば、ダンスも歌も終わった。

額から頬に垂れてきた汗を掌で拭う。


「どーだった!自分的には結構良かったと思うけど!」

「……流石はトップアイドル。ナンバーワンの称号は伊達じゃないね」

「すっごくよかったぞ!何だろうな、海の中に居るような気分になったぞ…☆」

「まぁ、良いんじゃないの」

「うんうん、すごく良かったよ」

「ああ、良かったぞ」


「ふふふ、ありがとう!ああ、皆、振り付け大体わかったー?」


と言えば、皆大体わかった、と言ってくれた。いやー、やっぱりアイドルだねぇ、君達も。

いやー、思い出しちゃうな〜人間だった頃の青春時代。

まあ、私の青春はゲームだったけどね!



あー、何年も経って青春らしい青春ができるとは、なんて考える。うーん、私も年寄りっぽくなったのかな!

まあ、今が楽しければいっか☆

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作者名:幸瀬 四葉 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年8月5日 9時

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