勝負在り ページ23
〜伊黒目線〜
ほう、成る程。
Aとかいう隊士なりに頭を使ったようだが、不死川の方が一枚上手だったと言う訳だ。
当たり前だ、彼奴は柱なのだから。
不死川の迫る攻撃を一度ずらして、空振った隙を狙ったようだが…
俺は目の前で気を失って倒れているAを眺めた。
普通ならば"あれ"は通っただろう。
然し相手は不死川だ、分が悪い。
あの後、不死川は咄嗟にAの顎を蹴り上げた。
それによってAは受け身を取り、骨折は避けられたものの、気を失ったらしい。
結果的には不死川の勝利だ。
だがこれによって、柱全員がAの実力は測れただろう。
お館様「如何なったのかな?」
少女「不死川様の攻撃で、A様が気を失いました」
お館様「そうかい。実弥、君から見てAの実力は如何だったかな?」
不死川「……宇髄の言う通り、そこそこの実力は在るかと」
お館様「そうなんだね、じゃあ、実弥。Aを鬼殺隊に入る事に、異論はまだ在るかな?」
不死川「いいえ。寧ろ、宇髄の言葉通り、並の隊士より実力は在るでしょう」
この言葉に異論を唱える者は居ない。
俺も見た限りでは、不死川の言う通りに思える。
決まりだ。
お館様「──此処において、Aの入隊を正式に認めるものとしよう」
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作者名:狂桜 | 作成日時:2019年10月28日 21時