検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:9,913 hit

化物 ページ2

俺が紐を引いた瞬間、化物の身体が近くの木に縛り付けられる。
戦い乍、仕込んでいたんだ。
でも、力では絶対敵わない、いずれほどかれるから、油断しちゃいけない。

化物「何だこれは!こんなもの、すぐ切ってやる!」

俺が好んで使っていた紐が在る。
今、化物を縛っている紐がそうだ。
絹を細く細く捻って、鋼のように硬く丈夫にして、それでも柔らかい。
そこに松脂をたっぷり染み込ませてあるから、よく燃える。
そうして、常備している火打石。

『燃えちまえ!』

かっ、と音が一つ。
業火が一気に紐を伝って、化物の身体を包んだ。
化物の煩い悲鳴が轟く。

『今のうちだ、さっさと逃げろ!』

俺の声で母の方ははっと気付いたように立ち上がり、子を抱えて逃げた。
その瞬間だった、俺の頸を掴まれたのは。

『っ__!?』

見ると、焼き切れた紐と、未だに燃えて、火傷をした状態のままの化物が、腕を伸ばして俺の頸を掴んでいた。
巫山戯るな、何で腕なんか伸びるんだ。

化物「巫山戯やがって!巫山戯やがって!この餓鬼、喰うだけじゃぁ赦さねえ!ばらばらにして、頭を潰して、頸を捻って、そうしてから喰ってやる!」

煩い、此方の台詞だ。
お前が巫山戯やがって。
お前なんか、こんな腕なんか斬って。
糞、力ばっかり一丁前に強くいやがって。
息が出来なくて、視界が薄れていく中、俺の頸を掴む化物の腕が、目の前で切断された。

忍→←遭遇



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
31人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 宇髄天元
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:狂桜 | 作成日時:2019年10月28日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。