〃蛇の贈る花灯り 参 ページ9
『A、何処か寄りたい所は在るか』
俺はなんとなく、尋ねていた。
どのみち今日は夜更けまではすることが無い。
今日以降、暫く街に降りることも無いから、今日はAの寄りたい所に寄ってやろうと思った。
らしくはないとは自分でも思っている。
だが、桜を見るその瞳が、あんまりにも外を知らないような瞳だったから、俺の屋敷の外を教えてやりたくなってしまった。
A「…桜を見てまわりたいです。だめですか」
『いいや、そうしよう』
俺は、Aを自由に歩かせてみた。
初めは戸惑ったように、何度も俺の顔を伺いながら歩いていたが、そのうち、桜に惹かれてゆき、気付けば輝かしい笑みを浮かべていた。
桜だけでなく、街の様々なものにAは興味津々と言った表情を浮かべていた。
飴細工だったり、風鈴だったり、お面だったり、視線は彼処や其処へと忙しなく移る。
だが、桜に勝るものは無かったようだ。
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狂桜(プロフ) - 心さん» 有難う御座います。励みになります。 (2020年1月6日 13時) (レス) id: a8e02c565b (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - とっても面白いです!続き楽しみにしてます! (2020年1月6日 12時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狂桜 | 作成日時:2020年1月4日 23時