【蓮成】右腕【英智】★ ページ8
・
注:英智がカニバリズムですがグ ロ表記はありません。
左足がなくなった。
右足がなくなった。車椅子になった。
車椅子を押しながら生徒会の仕事をこなす。
副会長だからこそ、姫宮に仕事を休めと言われたがこなさなければならない。
あいつのお荷物にはなりたくない。
ユニットを退会させられた。当然だった。
鬼龍は少し哀しそうにわたしを見ていた。
神崎はただただ泣いていた。すまない。
あんずは悔しそうに唇を噛み締めていた。
あんずは行方不明になった。
『英智。あんずはどこだ？』
「ふふ。その前に、A」
「キミの左腕は何処へいったんだい？」
左腕がなくなった。車椅子を姫宮に押してもらっていた。
ニヤニヤと、わたしの知らぬ顔で笑う英智。
姫宮は泣きそうにながらひたすらわたしに謝っていた。あぁ、どうしようか。
わたしは知った、知ってしまった。
わたしや姫宮の知っている英智は居ないんだ。
だって、真っ白なあいつに相応しくない汚れた黒ずむ赤があいつを包みこんでいたのだから。
その手にはよく知る 左腕 があった。
あんずは英智がどこかにやった。いや、食べた。
確信があった。
あんずの甘い香りがこいつからするのだから。
そして、わたしの左腕とは別に。
英智が今飲み込んだのは、
あんずのキレイな小さな手。
姫宮は顔を真っ青にさせ蹲る。
わたしはただその様子を眺めていた。
だってこれはただの食事なのだから。
「ねぇA。なにを食べてもなにを食べてもぼくは美味しいと感じなかった」
「でも、たった一つ。きみだけは美味しかった」
「だからねA」
「ぼくのさいごの命令、聞いてね」
「きみの 右腕 ちょーだい？」
『あぁ。元から、おまえの右腕だ』
右腕がなくなった。わたしは一人、泣いていた。
ごめんな英智。
右腕がなくなったわたしはもう、
おまえの右腕じゃないから。
いられないや。
少年の純粋な欲求は右腕ですらも壊させた。
若白髪様リクエストありがとうございます！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 50人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「あんスタ」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
捌玖拾【ハクト】(プロフ) - 面白かったです！宜しければなのですが、紫之創成り代わりで天祥院英智・朔間凛月オチを書いていただけないでしょうか？ (2017年5月30日 23時) (
レス) id: 35596ba4c4 (このIDを非表示/違反報告)
村人z - リクエスト失礼します！真成り代わりの泉オチをお願いします！ (2017年5月20日 11時) (レス) id: 4591ae1990 (このIDを非表示/違反報告)
ミニマム(プロフ) - アイリアさん» ありがとうございます！ 頑張ります！ (2017年5月20日 11時) (レス) id: 24c27f4bf7 (このIDを非表示/違反報告)
アイリア - 読みました！ 自分の想像以上で、最高でした！ これからも頑張ってください！！ (2017年5月20日 11時) (レス) id: 66541edd0b (このIDを非表示/違反報告)
ミニマム(プロフ) - アイリアさん» いえいえ、ありがとうございます！ リク了解です！ (2017年5月20日 7時) (レス) id: 24c27f4bf7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミニマム | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org
作成日時：2017年5月4日 18時
