黒猫と赤豹 【千切豹馬】【ブルーロック】

十五匹 ページ18

「オムレツか〜

楽しみにしときますね」


なんてテンプレートのような言葉を並べる


そしたら



加「そうー？

嬉しいな

それじゃあ美味しくなるように頑張るわ！」


テンプレートみたいな言葉が返されるんだから


私はそのまま2回の自室に入った



因みに加子さんとは母親の姉にあたる人だ



母親は私が幼い頃に病死している



その為子供を引き取るのは誰にするかで加子さんが私達を引き取ったのだ



その後すぐに今のお父さんと結婚した



本当のお父さんももうずっと前に亡くなっていたみたい



顔も写真があるくらい



思い出も何も無いんだ



でも寂しいなんて思わないよ



今が楽しいともいえないからね



するとバコンッと壁を殴る音が聞こえた



きっと横の部屋にいるお父さんだろう



私達は毎日この音に怯えながら暮らしている



だって…加「ご飯できたよ〜」



一階から大声で呼びかける加子さん



ご飯…食べる気にならないけど



でも食べなきゃ…


なんか言われちゃうもんね…



私は一階のリビングへ降りて箸などの準備をする



準備が終わると共にお父さんが自室から降りてくる


そしていただきますだけ言って食べ始める


これが私達の日常だ


特に必要じゃないことは話さない


ただ無言でご飯を食べるだけ


一年前までは兄も居たけど大学に入って寮暮らしだ


美味しくも不味くもないご飯をひたすらに食べる



「ご馳走様


加子さん今日もご飯美味しかったよ


ありがとう」




加「あら〜

嬉しいわ


私頑張るわね」


今の加子さんの声はいつもより少し高く感じた



食べ終わったら各自好きな事をしている



私は大抵本を読む事が多い


今日は「朝顔が散る頃に【君と】」ってやつ



恋愛小説だけどミステリーも入ってるって



琥珀におすすめされた



琥珀がすすめる本は恋愛ばっかりで必ず主人公が救われるものばかりだ



少しは救われないものもあってはいいのでは？と思うがきっと救われる、ハッピーエンドだから好きなんだろうな


私もそうなりたいから



好きなのかもな

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