Important daily life 【男主】 (ページ10)

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真-△ ページ10

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いつからだろう。人目を気にするようになったのは。

僕が言う程、人に見られているor人に注目されているという訳では無いけれど何処か心の奥で気にしてしまう。

これも全て"彼の存在"が僕の周りで残り続けているからだろう。

ジスさんを目の前にして失礼な態度をとってしまい、大反省したあの日。

家に帰って、自分の過ちに改めて気が付いて、ジスさんより自分がよっぽど気にしている、彼も一人のお客さんだ、と気を引き締めた。

然し、ジスさんが来店する30分前、昨日の失態に謝罪を入れようとジスさんの来店を心待ちにしていた所、ある女性に声をかけられた。

｢すみません｣

『はい！いらっしゃいませ。ご注文は何にされますか？』

｢あぁ、そういうのではなくて、ジョシュアのなんか…話のネタとかありません？｣

『……はい？』

いきなり出てきたジョシュアの名に驚いて、1度聞き返す。

｢ジョシュアと！店員さん、仲良いですよね？いつもどんな話してるとか無いんですかって聞いてるんです｣

『…はあ……さすがにそれは…』

｢えー…ここもガード緩いと思ったのに……ってか、ジョシュアを先ず知ってます？｣

『ええと…』

｢ホン・ジスって言った方がいいですか？アイドルですよ…え、もしかしてプライベートでここ来てるのかな？私、ジョシュアのプライベートに入っちゃった感じ？♡｣

"ジョシュア"という単語を聞くだけで耳を塞ぎたくなる。なのに彼女は口からジョシュアという単語を何度も言い、1人で舞い上がっていた。

『あの！…その…ジョシュアさんって方は来店されておりません』

｢は？嘘つかないでくださいよ。写真だってありますから｣

彼女はバッグからスマホを取りだし、僕に画面を見せた。

画面には僕と笑っている_____＿＿＿ジスさんだった。

やっぱり彼が"ジョシュア"さんだったのか。

体温が一気に上がって、体の中でバクバクと音が鳴り響く。

｢……知らなかったってことはジョシュアは言ってないってことなんですか？｣

『僕に聞かれても…！』

｢テレビとか見ないんですか？へー、セブチってめっちゃ有名なんですよ。世間知らずって感じですか｣

『……………』

彼女はペラペラと何食わぬ顔でジョシュアさんについて話す。

だめだ、やっぱりジョシュアさんって気にするとまた緊張してしまう。

ジョシュアさんについて沢山知っているということは多分目の前の彼女もそのファン。

余計に気にしてしまい、僕はこの日も失敗してしまった。