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「ママ、どう？」
「よく似合うわ。新調して良かったわね」
「うん！」
雪の結晶の意匠が凝らされた白いワンピース。両親に友達と遊びに行くのだと嘘をついて新しく買ってもらった。
それを着てくるりと回って見せれば母は笑顔で褒めてくれる。それに笑顔を返して、母に呼び寄せられるまま鏡台の椅子に腰掛けた。
ブラシで優しく髪を梳かされる。自慢の黒いストレートは一度も染めたこともなく、あまり巻いたりもしない。
最後にワンピースと揃いのベレー帽を被って身支度は終わり。あとはカバンを持って家を出るだけだ。
「ママ、お仕事は？」
「Aと一緒に出るわ。そろそろ行きましょうか」
「うん、行こう」
母と共に靴に足を入れて、壁にかけられた姿見で全身を確認して扉を出た。
一緒にエレベーターに乗って高層階から降り、マンション前にちょうどやってきた車に乗り込む。そのまま最寄りの駅まで送ってくれた。
開かれた扉から足を出し、車の中から手を伸ばす母の方を振り向く。
「A、気を付けるのよ」
「うん。大丈夫だよ、ママ。心配しないで」
「お話たくさん聞かせてね。行ってらっしゃい」
「行ってきます」
心配そうにしながら車で去って行くのを見送り、松葉杖に頼りながら駅のプラットフォームに入った。
＊
待ち合わせた駅に着き、スマホで連絡を取りながらお互いの姿を探して数分。
「あ…糸師さん！」
「ん。来たな」
「よかった、見つかって」
胸を撫で下ろしながら、こちらをじっと見つめる視線にむずむずする。どこか変になってないかな。
横髪を耳に掛けながら、尋ねてみる。
「ど、どうでしょう？」
「…悪くない」
「ほんと！？へへっ…嬉しいです」
安心して胸元に手を置く。今日のために新調したことは言わないでおこう。どう考えても重いし。
糸師さんはシンプルなシャツにジーンズ。それだけでも目を瞠るほどかっこいい。
糸師さんは腕時計に目をやって歩き出す。
「行くぞ」
「はいっ。えっと…どこに行くの？」
「俺の実家」
「はい！？」
爆弾発言に上げた驚きの声は存外大きく響き、周りからの視線を集めてしまった。
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瑠璃烏(プロフ) - エリザベス女王さん» そんな風に言って頂けて嬉しいです！玲王は考察の余地を残そうと思って最後まではっきりとしたことは敢えて書いてないので、ご自由にご想像頂ければと思います😌見て頂きありがとうございました！ (4月7日 14時) (
レス) id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - どんな気持ちで助けていたのか､､､考えても考えてもまとまりません！冴くんがただひたすらにかっこよくてずっと三途の川を泳いでました！本当に最高でした！！ありがとうございました😭 (4月7日 11時) (レス) id: 2cb2cc3e09 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - 最高でした､､､‼︎主様の前作を読んでそこのリンクから飛んだのですが安定の最高さでした❤️駆け落ち系の話を見たことがなくて不安だったのですが初めてがこんな素晴らしい作品だだだ私は明日やらでも降るのかもしれません笑玲王くんはいったい (4月7日 11時) (レス) @page44 id: 2cb2cc3e09 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - ニアさん» コメントありがとうございます！素敵な考察までして頂けて嬉しいです！2人とも本当にいいキャラですよね！ (4月2日 12時) (レス) @page43 id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
ニア - この作品を読んでから2人をめっちゃ好きになりました！最後の切ない感じが最高でした…御影くん実は夢主ちゃんのこと好きだったんじゃないか…だから微笑んだんじゃないかとか色々考えていたら切なさときゅんきゅんが止まりません…ありがとうございました！！ (4月2日 10時) (レス) id: b8d76587d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃烏 | 作成日時：2024年3月6日 11時
