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「あの」
「はい?」
戻ったパーティーで両親の傍について挨拶をしていたら、ふと声を掛けられて振り向いた。
「糸師さん。どうされました?」
「いや…挨拶、ちゃんとしてなかったと思って」
「ああ、態々ありがとうございます。お兄さんにもよろしくお伝え下さいね」
「はい」
改めて、糸師凛です。そう言って頭を下げるのに合わせて私も礼をする。それだけで挨拶は終わりな筈なのに、彼は私をじっと見つめている。
その視線に戸惑っている私に、彼は静かに口を開く。
「兄のことなんですけど」
「え……」
ドキッとした。もしかして、気持ちがバレてるのかと思って。
視線を泳がせたから、もしかしたらそれで分かってしまったのかもしれない。彼は僅かに目を見開いてから俯き、言う。
「…お願いします。不甲斐ない兄ですけど」
「そんな…お願いされる立場ではありません。私の方が助けられているくらいで…」
「自己中で面倒くさい人ですよ。いいんですか」
やっぱり、バレてるな。目を泳がせてしまったのがいけなかったのかな。
顔に熱が昇っていくのを感じながら少し目を細めた。
「こんな風に出会えたこと…きっと運命だと思うから」
ロミオとジュリエットが会った瞬間にお互いに引き寄せられたように、恋とは不可思議で制御し得ないものなのだ。仕方がない。
彼は少し目を見開き、それから微笑んで頷いた。
「よろしくお願いします」
「こちらこそです。パーティー、楽しんで行って下さいね。試合も、応援してます」
「はい。ありがとうございます」
彼は会釈して立ち去って行く。その背を見つめて、そっと窓の外へ視線を移してみる。そこには未だに夜景を眺める冴さんの姿があった。
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瑠璃烏(プロフ) - エリザベス女王さん» そんな風に言って頂けて嬉しいです!玲王は考察の余地を残そうと思って最後まではっきりとしたことは敢えて書いてないので、ご自由にご想像頂ければと思います😌見て頂きありがとうございました! (4月7日 14時) (レス) id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - どんな気持ちで助けていたのか、、、考えても考えてもまとまりません!冴くんがただひたすらにかっこよくてずっと三途の川を泳いでました!本当に最高でした!!ありがとうございました😭 (4月7日 11時) (レス) id: 2cb2cc3e09 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - 最高でした、、、‼︎主様の前作を読んでそこのリンクから飛んだのですが安定の最高さでした❤️駆け落ち系の話を見たことがなくて不安だったのですが初めてがこんな素晴らしい作品だだだ私は明日やらでも降るのかもしれません笑玲王くんはいったい (4月7日 11時) (レス) @page44 id: 2cb2cc3e09 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - ニアさん» コメントありがとうございます!素敵な考察までして頂けて嬉しいです!2人とも本当にいいキャラですよね! (4月2日 12時) (レス) @page43 id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
ニア - この作品を読んでから2人をめっちゃ好きになりました!最後の切ない感じが最高でした…御影くん実は夢主ちゃんのこと好きだったんじゃないか…だから微笑んだんじゃないかとか色々考えていたら切なさときゅんきゅんが止まりません…ありがとうございました!! (4月2日 10時) (レス) id: b8d76587d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃烏 | 作成日時:2024年3月6日 11時