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「聞いた訳では無いんですけど…でも分かるんです、親子だから。両親は私に自由に歩き回って欲しくないんです」


「…お前の意思は」


「そりゃ歩けた方が良いでしょうけど。…でも両親をこれ以上心配させたくないのも本音だから」



糸師さんがきつく顔を歪めたまま私をじっと見つめるから、つい顔を逸らしてしまった。これじゃ本当は嫌だって言っているようなものだ。



「あの、両親には何も言わないで。現状維持が1番良いって、きっと思ってるだろうから」


「言わねえよ。ただ…そうだな」



糸師さんは私を見つめたかと思うと、なぜか数歩離れて私の方を振り返った。



「ここまで歩けるようになってみろよ。親には内緒で」


「え…?えっと、なんで?」


「お前、今のままが嫌なんだろ」



咄嗟にそれを否定できなかった。それが答えだ。

俯いてしまう私に糸師さんは続ける。



「手伝ってやる。手始めに、ここまで歩けるようになってみろ」


「手伝うって…どうして、」


「さあな。気まぐれだ」



顔を逸らして空を見る彼は、本当に気まぐれなのだろう。この気まぐれに、乗るか否か。両親に内緒で。


心臓がバクバクいってる。

母と父の顔が浮かぶ。


頭の中で優しく微笑む両親の顔をかき消すように強く目を閉じて、開く。



「…わかりました。私、やってみる」


「だろうな」



ふっと笑うその顔は初めて見た。思わず見惚れる私に彼は手を差し出す。


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瑠璃烏(プロフ) - エリザベス女王さん» そんな風に言って頂けて嬉しいです!玲王は考察の余地を残そうと思って最後まではっきりとしたことは敢えて書いてないので、ご自由にご想像頂ければと思います😌見て頂きありがとうございました! (4月7日 14時) (レス) id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - どんな気持ちで助けていたのか、、、考えても考えてもまとまりません!冴くんがただひたすらにかっこよくてずっと三途の川を泳いでました!本当に最高でした!!ありがとうございました😭 (4月7日 11時) (レス) id: 2cb2cc3e09 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王(プロフ) - 最高でした、、、‼︎主様の前作を読んでそこのリンクから飛んだのですが安定の最高さでした❤️駆け落ち系の話を見たことがなくて不安だったのですが初めてがこんな素晴らしい作品だだだ私は明日やらでも降るのかもしれません笑玲王くんはいったい (4月7日 11時) (レス) @page44 id: 2cb2cc3e09 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃烏(プロフ) - ニアさん» コメントありがとうございます!素敵な考察までして頂けて嬉しいです!2人とも本当にいいキャラですよね! (4月2日 12時) (レス) @page43 id: 8bc81fca4f (このIDを非表示/違反報告)
ニア - この作品を読んでから2人をめっちゃ好きになりました!最後の切ない感じが最高でした…御影くん実は夢主ちゃんのこと好きだったんじゃないか…だから微笑んだんじゃないかとか色々考えていたら切なさときゅんきゅんが止まりません…ありがとうございました!! (4月2日 10時) (レス) id: b8d76587d9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃烏 | 作成日時:2024年3月6日 11時

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