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目覚め ページ4

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いつも通りの日常だ。


起きて、4人で談笑しながら朝食を食べて、学校に行って部活やって帰って来て、課題とかやって、帰って来たお父さんも一緒に夕飯食べて。

いつも通りの平和な日常。

白い学ランも、優しいお父さんとお母さんも、体調崩さなくなった要もいつも通り。


_____いつも通り?


余りにも平和な日々を過ごしながら、違和感に苛まれていた。


僕ってこんな毎日過ごしてたっけ?

何かが足りない、ううん根本的に違う。


違和感から始まったこの感情は、そろそろ確信に変わろうとしていた。






「あら…Aくん、手に何か書いてあるわね。気が付かなかった」


「え?」


「なになに、メモ?」



家族4人でテーブルを囲んで午後のお茶を楽しんでいた時、ふとお母さんが僕の手を指した。

隣から覗き込んでくる要と一緒に手の平の親指の付け根辺りを見て、思わず息を吸い込む。


『釘崎 狗巻先輩 誕プレ』


釘崎?狗巻先輩?誕プレって誕生日プレゼントか?



「釘崎さんと狗巻さん?学校の人?」


「え、あ、いや…」


「違うの?」


「あぁいや、うんそうそう学校の人!」



誕生日プレゼント買うって事は仲良いんだ!ねえ教えてよ兄さん、なんて要の声がどこか遠くに聞こえる。

頭の中がぐるぐるして気持ち悪かった。

釘崎、狗巻先輩…



「悠仁…恵、五条先生…っ!」


「えっ?」


「ごめんお父さんお母さん、ちょっと電話してくる!」


「ど、どうしたんだそんなに慌てて?」


「Aくん!?」



視界がぐらぐらしてる。

息がしづらい頭が痛い胸が苦しい


浅い呼吸を必死に繰り返しながらよろよろと自分の部屋へ向かって、勢いよくベッドへ沈み込む。

部屋へ1人きりになったら、少し意識がクリアになった。



「そうだ…僕…俺は、呪術高専1年一色A。担任は五条先生で、悠仁と恵と釘崎は同級生…」



制服は白じゃなくて黒だし、お父さんとは縁を切ってお母さんはもう居ない。要の体は弱いままだ。

それで確か俺は…



「…ひ、じり……っ!」



そうだ、任務先で会った天羽聖と湖の呪霊に引き離されて、気付いたらここにいた。


気が付いたらもう行動しない訳にはいかなくて、勢いよくベッドから跳ね起きた。



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俺→←知ってる



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作者名:瑠璃烏 | 作成日時:2021年6月15日 14時

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