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「せ、接吻ってどういう……」
Aは動揺しながらも、流さずしっかり銀時に問いただしてきた
銀時は問われて額から汗をダラダラとこぼす
「い、いや。二人とも転けちまって、お嬢に怪我がなかったか見ただけだって。キスとかしねーし。このアンポンタンだぞ、ねえって。ウン」
「はあ!?いまアンポンタンって言ったな!?この天然ポンポン野郎ォ!」
「何だその罵倒」
Aがキレてバカにしてくるが、その語句に銀時は真顔でツッコんだ
「だが銀時……さっき『ゲッ』て言ってなかったか?」
二人が騒ぐなか、桂は冷めた目で銀時を見下ろす
「そ、それはあれだよあれ。このアホ、一応仮にも極道の娘だし。歳の差ある男の俺がそんなお嬢を押し倒してるとこ見られたら焦るに決まってんだろ」
「今アホって言ったな!?極道の娘とか言ってるくせにアホ呼ばわりするなよ!」
「てめーがそうやってギャーギャー騒ぐアホなのは事実だろーが」
「なあっ!?私 一応は主人なんだぞ!?」
「俺の主人は頭であってお嬢じゃないですぅー」
「ムキーッ!辞めろその顔!ムカつくぅぅ!」
銀時がニィ、と煽るように笑ってきてAは見事に煽られて額に青筋を浮かべた。
「だいたい主人なんて仰々しいモン、お前にゃ似合わねーだろ。逆だ逆。俺がお前の主人になってやるよ」
床にAを押し倒した状態で、銀時は指で彼女の頰を撫で顔を近づけた。
「ッ!!?」
見つめてくる彼の姿があまりにも格好良くてAは動揺して固まってしまう
が、しかし銀時がキスすることはなく桂が彼の頭をはたいた
「何をやっているんだ貴様は。やはり性 欲の塊ではないか」
「別にいいだろーちょっとくらいからかってもよォ」
「馬鹿者。頭から『お嬢に男を触れさせるな』という絶対優先命令を下されているだろう。そのために
「んなこと言ったって、そのままいったらこいつ彼氏いない歴=年齢になるぞ……可哀想に」
まだ可能性の一つでしかない起こっていない出来事なのに銀時が煽ってきてAはまた額に青筋を浮かべる。
「勝手に私の未来を想像するな!わ、私だって……恋人できるもん!!」
『!!』
彼女の発言に銀時と桂の脳内で雷が落ちて一瞬、二人とも思考が停止してしまった
「お、まえ……好きな人とか、いんの?」
第一の護衛が知らないはずはないが、銀時は恋人の気配などという話は全く耳に入っていなかったらしい
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年2月25日 1時