Double Face. 【HQ!!】３

烏.１０９ ページ32

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　試合開始の笛が鳴り、最初のサーバーの凌さんのジャンプサーブはノヤと澤村先輩がお見合いしてコートに落ちた。



　「ナイッサー。」

　「ナイッサー凌さん。」


　「悪い、今のは西谷のボールだった…！」

　「次は捕りましょう！」




　その次の凌さんのサーブはエンドラインぎりぎりに落ち、また望月に点が入る。

　凌さんのジャンプサーブは徹や木兎さんよりも威力は弱い。ただ、厄介なのはそのコントロール力。ラインぎりぎりやお見合いなど、捕りにくいところにボールを送る凌さんのサーブは私も祐斗も苦手。

　というか多分、凌さんのサーブが得意なレシーバーなんていない。

　烏野は何本目で凌さんのサーブを切れるかな…。凌さんがサーバーのときはノートにお見合いやラインぎりぎりのときの回数を端っこに書き留める。

　相手にもよるけど、凌さんの調子がいいときとか２桁になるからホントに怖い。


　「…そして、上がった場合はまず日向くん、かな。」



　４回目で上げられたボールは飛雄くんの手から目を瞑って跳んだ日向くんへと上げられた。


　「…予想的中。」


　ブロッカーは間に合わず、祐斗も足を伸ばしたものの弾いてしまい烏野に点が入り、凌さんのサーブは３点でストップした。

　

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