Prolog-3 ページ5
加賀鈴「10年間拉致されてきた、拉致マスターである僕の勘が物語っている。これは、相当なスケールの拉致であることが明らかだ。」
河西「拉致マスターって何だよ！」
『…さらずとも、さうじみの許しなくかくいきしわざすこと事態咎なり。たとへ親に許しを取れるとすとも、訴へらるる有り無し。
さる危ふきことをすれば負ふや？
(…そうでなくとも、当人の許可なくこのような行為をすること事態が犯罪です。たとえ保護者に許可を取っていたとしても、訴えられる可能性があります。
そのようなリスキーなことをするのでしょうか？)』
響「しゃ…しゃべったー！？
さらず…？とか、ま…ふや…？とか何言ってるか全然わかんないんだけど！」
加賀鈴「ああ、彼女は
"本人の許可なく拉致する行為は、たとえ保護者に許可を取っていても犯罪になる可能性がある。それをあの希望ヶ峰学園がやるのか？"
と言っているね。
僕と同じく、拉致の可能性が高いと言いたいんじゃないかな？」
『手間を掛けさせにて、許したまへ。』
真行路日「うーん…これってどうなのかしら。拉致なの？イベントなの？」
讀賣「拉致とは、"個人の自由を奪い、別の場所に強制的に連れ去ること"。だから、家に帰る自由を奪われて、この離島に強制的に連れてこられたこれは、少なくとも拉致ではあるんじゃないかな？」
知恵袋「でも、離島ではあるけど、拘束はされていないし、船もあったよ。ドアはロックされていたけど、帰れないってわけじゃないんじゃない？」
幕之内「俺はあんまり深刻に考えてないけどな。世の中そんなに悪いやつばっかでもねぇし、政府公認の学校の生徒たちを団体で、しかも学校側にバレずに拉致するなんてできるのか？」
空「しかし、本当に学校側が用意したイベントだとしても、疑問点はあります。私がここで目を覚ましてから、もう2時間以上過ぎたようですが、普通ここまで来れば、何かしらの動きがあるんじゃないでしょうか？」
知恵袋「…確かに、ちょっと遅すぎるよね。イベントの"これ"がいつ終わるかもわからないし。」
響「何…？じゃあアタシたちは、これから何をどうすればいいの？」
前田「どんな状況なのかっていう情報が不足してるし、一応下手に動かずに、皆で一緒に行動するのはどう？」
河西「そうそう、そうしようぜ。俺たちの間で押し問答してても、口が痛くなるだけだよな。」
讀賣「オッケー。じゃあ一旦何か起きるまでは現状維持ってことで。」
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作者名：トランスウォランス | 作成日時：2024年2月6日 0時
