1章:狼ゲーム2 ページ4
そうとわかれば、一番気になるのは私の罪だ。
やっぱりベタに電車事件に遭遇したとかかな。そのヒントになるものが私の手元にある。鍵と一緒に入っていた謎の紙。
おそらくこれは、ユキナリ君がミサキさんに言われた"また逃げるの?"と同じ意味合いだと思う。さてさて中身は〜
"自己の利益がそんなに大事か?"
自己の利益…?コウさんと中身間違えてない?もしかしてAさんヤバい人…?考えてもわからないけど、どうやら電車事件に遭遇したわけではなさそうだ。だって、あの行動は"利益"とは関係ないしね。
???「大丈夫ですか?声が聞こえたらノックを返してくださーい!」
…この特徴的な喋り方はミサキさんかな。関西弁かわいい。彼女に言われた通り、ノックを返す。…というか、こっちに聞こえるなら普通に会話すれば良いのでは?
???「良かった!いるんやね!…え、あ、そっか!?会話出来るんならその方がええな。
そっちから声を出してもらえませんかー?」
どうやら向こうにいる人の誰かが気づいたようだ。コウさんとかユキナリ君あたりかな?
『どうですかー…と。』
???「あー良かった。会話は出来そうやね。
もしかして、謎解きで困ってるんですかー?」
そっか。ミサキさん視点だと、私の姿は見えていないから、私が鍵を持っていることを知らないんだ。
うーん、…まあ、ここであえて嘘をつく理由はないか。
『もう解けてまーす。今から扉開けますねー。』
???「わかったでー!ここ退くなー!」
扉から気配が消えた。どうやらミサキさんが退いてくれたようだ。じゃあガチャっとやって…ドアノブをひねれば、
そこには見慣れたキャラクター達が立っていた。良かったアナザーの方だ。
やはり、こんなにも鮮明に描かれる夢なんて聞いたことがない。これは転生確定か。寝てる間に地震でも起きたかな…。
コウ「遅かったな。お前はどれだけ俺を待たせるんだ。」
リンタロウ「まあまあ、別に悪気があって遅れた訳じゃないんだしさ。」
ミホ「これで全員そろったかしら。」
リツ「扉分の人数はそろったな。」
ミサキ「こ、これってドッキリなんやろ?はやくネタバラシしてほしいわ。」
オサム「しかし、それにしては大がかりすぎる気もしますが…。」
ユウト「16人…なんかデスゲームでも開かれそうな人数だね。」
チエ「え、縁起でもないこと言わないでください…。」
あ、ああ、推しが、推しが同じ空間にいる。
にやけそうな口を笑顔で抑え、口を開いた。
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作者名:トランスウォランス | 作成日時:2023年10月2日 21時