花京院 ページ3
ギシ、と階段の軋む音が、花京院の耳に入ってくる。彼は、太腿の上に置かれた拳を、さらに強く握った。
花京院「…おはよう、A。」
ソファの背もたれに肘を置き上半身を捻って、Aの姿をその目写した。その時のAの笑顔は、今の花京院にはあまりに眩しすぎるものであった。
A「おはよう、典明。ごめんね?朝、起こしに来てくれたんだって?」
花京院「あぁ…。」
Aが、花京院の向かい側、ではなく、隣に腰を下ろす。てっきり向かい合って話をするものだと思っていた花京院は、少々たじろいだ。
A「話があるんだってね?私もあるの。昨日のうちに言うべきだっただんだろうけど、遅かったしね、言えなかったの。
昨日、酷いこと言ってしまって、ゴメンね?典明の言ってる事は、正論だった。
なにが見てて、よね。凄く偉そう。何様って感じ。
老人だからって、死んでしまっていい、なんてことはないのにね。」
花京院「そんな!承太郎から聞いたんだ。Aの言う通り…あの女将が、スタンド使いだったと。ポルナレフがやられかけていたと…。
僕が…僕が、Aを引き止めなければ、Aを信じていれば、もっと」
A「典明。」
Aが、花京院の両手を、その小さな、温かな手で包み込んだ。
花京院の手は、緊張のせいだろうか、冷え切っていた。
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森 - かなり前の作品に失礼します!!もう駄目だとは思いますがとても面白いので続き待ってます!! (2022年8月1日 3時) (レス) @page4 id: 16b29645b2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかぽん(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!!続き楽しみにしています! (2017年9月30日 16時) (レス) id: 9a59ab01a8 (このIDを非表示/違反報告)
うぱこ∞ - いつも楽しく読ませて頂いています!ポルナレフ大好きなので、とても嬉しいです(^^)続き待ってます! (2016年8月8日 15時) (レス) id: 6473abd071 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒメ | 作成日時:2015年12月8日 19時